不動産2020年10月1日時点の法令に基づく出題です
2021年1月 FP2級学科 問44
借地借家法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、同法第38条による定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。また、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 1普通借家契約において存続期間を6ヵ月と定めた場合、その存続期間は1年とみなされる。
- 2普通借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。
- 3定期借家契約は、契約当事者の合意があっても、存続期間を6ヵ月未満とすることはできない。
- 4定期借家契約は、公正証書によって締結しなければならない。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
借地借家法の建物賃貸借について、普通借家契約の期間、賃借権の対抗力、定期借家契約の期間と契約方式を問う問題です。最も適切なものを選びます。
正解の根拠
借地借家法第31条第1項は、建物の賃貸借は、その登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対し、その効力を生ずると定めています。肢2はこの内容に合致します。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:借地借家法第29条第1項は、期間を一年未満とする建物の賃貸借を期間の定めがないものとみなしており、1年とみなされるとする肢1は不適切です。
肢2:引渡しがあれば登記がなくても対抗できるため適切です。
肢3:借地借家法第38条第1項により、定期借家契約では期間を一年未満とすると期間の定めがないものとみなす規定が適用されないため、6ヵ月未満とすることもでき、不適切です。
肢4:借地借家法第38条第1項は、公正証書による等書面によって契約をするときに限り更新がない旨を定められるとしており、公正証書に限られないため不適切です。
一言まとめ
普通借家は一年未満なら期間の定めなし、定期借家は書面であれば足り、一年未満も可、と対比して覚えましょう。
一問一答各肢の正誤
×肢1普通借家契約において存続期間を6ヵ月と定めた場合、その存続期間は1年とみなされる。
期間を一年未満とする建物の賃貸借は期間の定めがないものとみなされるので、1年とみなされるとする記述は誤り。
○肢2普通借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。
建物の賃貸借は登記がなくても建物の引渡しがあれば、その後に建物について物権を取得した者に対して効力を生ずる。
×肢3定期借家契約は、契約当事者の合意があっても、存続期間を6ヵ月未満とすることはできない。
定期借家契約には、期間を一年未満とすると期間の定めがないものとみなす規定が適用されず、6ヵ月未満とすることもできる。
×肢4定期借家契約は、公正証書によって締結しなければならない。
定期借家契約は公正証書による等書面によって契約すればよく、公正証書によることまでは求められない。
関連条文解説で引用
- 借地借家法第29条第1項
- 借地借家法第31条第1項
- 借地借家法第38条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2021年1月 問44 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2020年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。