相続・事業承継2022年10月1日時点の法令に基づく出題です
2023年1月 FP2級学科 問57
相続税の計算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問において、相続の放棄をした者はいないものとする。
- 1遺産に係る基礎控除額の計算上、法定相続人の数に含めることができる養子(実子とみなされる者を除く)の数は、実子がいる場合、2人に制限される。
- 2相続人となるべき被相続人の子がすでに死亡しているため、その死亡した子を代襲して相続人となった被相続人の孫は、相続税額の2割加算の対象者となる。
- 3相続人が被相続人の配偶者のみである場合、「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けた配偶者については、相続により取得した遺産額の多寡にかかわらず、納付すべき相続税額が生じない。
- 4「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けることができる配偶者は、被相続人と法律上の婚姻の届出をした者に限られず、いわゆる内縁の配偶者も含まれる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
基礎控除額の計算上の養子の数、相続税額の2割加算の対象者、配偶者に対する相続税額の軽減の適用範囲を問う問題である。
正解の根拠
相続税法第19条の2第1項により、配偶者については、算出した相続税額が軽減の基準となる金額以下であれば、納付すべき相続税額はないものとされる。相続人が配偶者のみの場合、その金額の計算には課税価格の合計額そのものが用いられる(相続税法第19条の2第1項第2号)。したがって、遺産額の多寡にかかわらず納付すべき相続税額は生じない。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。法定相続人の数に含める養子の数が2人に制限されるのは実子がいない場合であり、実子がいる場合はさらに少ない人数に制限される。
肢2:不適切。代襲して相続人となった孫は一親等の血族に含まれ、2割加算の対象とならない(相続税法第18条第1項)。
肢3:適切。相続人が配偶者のみなら、遺産額の多寡にかかわらず納付すべき相続税額は生じない。
肢4:不適切。配偶者に対する相続税額の軽減の対象となる配偶者は、婚姻の届出をした法律上の配偶者に限られ、内縁の配偶者は含まれない。
一言まとめ
代襲相続人の孫は2割加算の対象外、配偶者のみが相続人なら税額は生じず、内縁の配偶者は軽減の対象外と覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1遺産に係る基礎控除額の計算上、法定相続人の数に含めることができる養子(実子とみなされる者を除く)の数は、実子がいる場合、2人に制限される。
法定相続人の数に含める養子の数が2人に制限されるのは実子がいない場合であり、実子がいる場合はさらに少ない人数に制限される。
×肢2相続人となるべき被相続人の子がすでに死亡しているため、その死亡した子を代襲して相続人となった被相続人の孫は、相続税額の2割加算の対象者となる。
代襲して相続人となった被相続人の直系卑属は一親等の血族に含まれるため、代襲相続人である孫は相続税額の2割加算の対象とならない。
○肢3相続人が被相続人の配偶者のみである場合、「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けた配偶者については、相続により取得した遺産額の多寡にかかわらず、納付すべき相続税額が生じない。
相続人が配偶者のみである場合は課税価格の合計額が軽減の基準に用いられ、算出した相続税額がその金額以下となるため、納付すべき相続税額はないものとされる。
×肢4「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けることができる配偶者は、被相続人と法律上の婚姻の届出をした者に限られず、いわゆる内縁の配偶者も含まれる。
配偶者に対する相続税額の軽減の対象となる配偶者は婚姻の届出をした法律上の配偶者に限られ、内縁の配偶者は含まれない。
関連条文解説で引用
- 相続税法第18条第1項
- 相続税法第19条の2第1項
- 相続税法第19条の2第1項第2号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年1月 問57 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。