リスク管理2023年4月1日時点の法令に基づく出題です
2023年9月 FP2級学科 問20
損害保険を利用した事業活動のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1家庭用品を製造する事業者が、製造した製品が原因で、当該製品を使用した顧客がケガをして法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、生産物賠償責任保険(PL保険)を契約した。
- 2ボウリング場を経営する事業者が、施設の管理不備により、来場者がケガをして法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険を契約した。
- 3建設業を営む事業者が、従業員が業務中の事故によりケガをする場合に備えて、労働者災害補償保険(政府労災保険)の上乗せとして労働災害総合保険(法定外補償)を契約した。
- 4事業用ビルの賃貸業を営む事業者が、賃貸ビルに設置した機械設備が火災により損害を被る場合に備えて、機械保険を契約した。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
事業活動に伴う賠償責任のリスク、従業員の業務中の事故のリスク、事業用財産の損害のリスクについて、それぞれどの損害保険で備えるのが適切かを問う問題である。保険の種類ごとに、補償の対象となる事故・損害を区別できるかがポイントとなる。
正解の根拠
機械保険は、稼働中の機械設備が不測かつ突発的な事故(操作ミスや設計上の欠陥、ショートなど)によって損害を被った場合に備える保険であり、火災による損害は補償の対象外とされる。賃貸ビルの機械設備が火災で損害を被るリスクに備えるのであれば、火災保険を契約するのが適切である。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:製造した製品が原因で使用者がケガをした場合の賠償責任はPL保険の対象であり、適切。
肢2:施設の管理不備で来場者がケガをした場合の賠償責任は施設所有(管理)者賠償責任保険の対象であり、適切。
肢3:労働者災害補償保険は政府が管掌する(労災保険法第2条第1項)。その給付に上乗せする企業独自の補償には労働災害総合保険(法定外補償)が利用され、適切。
肢4:火災による機械設備の損害は機械保険の対象外であり、不適切。
一言まとめ
機械保険は「機械の突発的な事故」、火災による損害は火災保険と、事故の原因で保険を振り分けて覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1家庭用品を製造する事業者が、製造した製品が原因で、当該製品を使用した顧客がケガをして法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、生産物賠償責任保険(PL保険)を契約した。
自社製品が原因で使用者がケガをした場合の法律上の損害賠償責任は、生産物賠償責任保険(PL保険)で備えるリスクである。
○肢2ボウリング場を経営する事業者が、施設の管理不備により、来場者がケガをして法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険を契約した。
施設の管理不備により来場者がケガをした場合の賠償責任は、施設所有(管理)者賠償責任保険で備えるリスクである。
○肢3建設業を営む事業者が、従業員が業務中の事故によりケガをする場合に備えて、労働者災害補償保険(政府労災保険)の上乗せとして労働災害総合保険(法定外補償)を契約した。
政府が管掌する労働者災害補償保険の給付に上乗せする企業独自の補償には、労働災害総合保険(法定外補償)を利用できる。
×肢4事業用ビルの賃貸業を営む事業者が、賃貸ビルに設置した機械設備が火災により損害を被る場合に備えて、機械保険を契約した。
機械保険は機械設備の突発的な事故による損害に備える保険で、火災による損害は補償対象外であり、火災には火災保険で備える。
関連条文解説で引用
- 労災保険法第2条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年9月 問20 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。