相続・事業承継2024年10月1日時点の法令に基づく出題です
2025年1月 FP2級学科 問57
小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(以下「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要な要件等はすべて満たしているものとする。
- 1被相続人から相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した宅地等の価額が相続税の課税価格に加算される場合、当該宅地等については本特例の適用を受けることができない。
- 2被相続人が月極駐車場(アスファルト等の構築物のない青空駐車場)の用に供していた土地を相続により取得した場合、当該土地について本特例の適用を受けることができる。
- 3相続人以外の親族が被相続人から宅地を遺贈により取得した場合、当該宅地について本特例の適用を受けることができない。
- 4相続開始の直前において被相続人と同居していなかった被相続人の配偶者が、被相続人が居住の用に供していた宅地を相続により取得した場合、当該宅地について本特例の適用を受けることはできない。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
本特例の対象となる宅地等の範囲を問う。取得の原因、建物又は構築物の敷地であること、取得者の範囲が論点となる。
正解の根拠
本特例の対象は、個人が相続又は遺贈により取得した財産のうち、被相続人等の事業又は居住の用に供されていた宅地等で、建物又は構築物の敷地の用に供されているものに限られる(措置法第69条の4第1項)。相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した宅地等は、相続税の課税価格に加算されても相続又は遺贈による取得ではないため、本特例の対象とならない。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:適切。上記のとおり対象外である。
肢2:不適切。構築物のない青空駐車場の土地は、建物又は構築物の敷地に当たらず対象外である。
肢3:不適切。特定居住用宅地等は、被相続人の配偶者又は一定の要件を満たす被相続人の親族が相続又は遺贈により取得したものをいう(措置法第69条の4第3項第2号)。相続人以外の親族が遺贈により取得した場合も対象となる。
肢4:不適切。措置法第69条の4第3項第2号は、配偶者が取得した場合には同居等の要件を課していない。同居していなかった配偶者も適用を受けられる。
一言まとめ
入口は「相続又は遺贈による取得」と「建物又は構築物の敷地」。贈与で取得した宅地等と青空駐車場は対象外、配偶者には取得者の要件が課されない、と整理する。
一問一答各肢の正誤
○肢1被相続人から相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した宅地等の価額が相続税の課税価格に加算される場合、当該宅地等については本特例の適用を受けることができない。
本特例の対象は相続又は遺贈により取得した財産に限られ、相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した宅地等は課税価格に加算されても対象とならない。
×肢2被相続人が月極駐車場(アスファルト等の構築物のない青空駐車場)の用に供していた土地を相続により取得した場合、当該土地について本特例の適用を受けることができる。
本特例の宅地等は建物又は構築物の敷地の用に供されているものに限られ、構築物のない青空駐車場の土地は該当しないため適用を受けられない。
×肢3相続人以外の親族が被相続人から宅地を遺贈により取得した場合、当該宅地について本特例の適用を受けることができない。
特定居住用宅地等は要件を満たす被相続人の親族が相続又は遺贈により取得したものをいい、相続人以外の親族が遺贈により取得した場合も適用を受けられる。
×肢4相続開始の直前において被相続人と同居していなかった被相続人の配偶者が、被相続人が居住の用に供していた宅地を相続により取得した場合、当該宅地について本特例の適用を受けることはできない。
特定居住用宅地等では被相続人の配偶者が取得した場合に同居等の要件は課されず、同居していなかった配偶者も適用を受けられる。
関連条文解説で引用
- 措置法第69条の4第1項
- 措置法第69条の4第3項第2号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2025年1月 問57 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。