リスク管理2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問18
契約者(=保険料負担者)を法人とする損害保険に係る保険料等の経理処理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1被保険者および保険金受取人を従業員全員とする普通傷害保険の支払保険料は、その全額を損金の額に算入することができる。
- 2保険期間5年の火災保険において、5年分の保険料を一括で支払った場合、その全額を支払った事業年度の損金の額に算入することができる。
- 3業務用自動車が交通事故により損壊し、法人が受け取った自動車保険の車両保険の保険金の全額を充当して修理をした場合、当該保険金について経理処理をする必要はない。
- 4倉庫に保管していた棚卸資産が火災により滅失し、法人が受け取った火災保険の保険金で同一の棚卸資産を取得した場合、当該棚卸資産について圧縮記帳の適用を受けることができる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
法人が契約者となる損害保険について、保険料の損金算入、長期一括払の処理、保険金受取時の経理、圧縮記帳の対象資産を問う問題である。
正解の根拠
被保険者および保険金受取人を従業員全員とする普通傷害保険は、福利厚生を目的とした掛捨ての保険であり、特定の者だけを優遇するものではない。このため支払保険料は、その全額を損金の額に算入することができる。肢1の記述は正しい。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:適切。従業員全員を対象とする普通傷害保険の保険料は全額損金算入できる。
肢2:不適切。一括払した保険料のうち翌期以降の分は前払保険料として資産計上し、期間の経過に応じて損金算入する。
肢3:不適切。受け取った保険金は益金、修理費は損金として処理する必要がある。
肢4:不適切。圧縮記帳は所有固定資産の滅失等に代わる同一種類の固定資産が対象であり(法人税法第47条第1項)、棚卸資産には適用されない。
一言まとめ
長期一括払は按分、保険金は益金計上、圧縮記帳は固定資産のみと押さえる。
一問一答各肢の正誤
○肢1被保険者および保険金受取人を従業員全員とする普通傷害保険の支払保険料は、その全額を損金の額に算入することができる。
被保険者・保険金受取人を従業員全員とする普通傷害保険は福利厚生目的の掛捨て保険であり、支払保険料は全額損金算入できる。
×肢2保険期間5年の火災保険において、5年分の保険料を一括で支払った場合、その全額を支払った事業年度の損金の額に算入することができる。
5年分の保険料を一括で支払っても、当期分以外は前払保険料として資産計上し、保険期間の経過に応じて損金算入する。
×肢3業務用自動車が交通事故により損壊し、法人が受け取った自動車保険の車両保険の保険金の全額を充当して修理をした場合、当該保険金について経理処理をする必要はない。
受け取った車両保険金は益金に算入し、修理費を損金に算入する経理処理が必要であり、処理不要とする記述は誤り。
×肢4倉庫に保管していた棚卸資産が火災により滅失し、法人が受け取った火災保険の保険金で同一の棚卸資産を取得した場合、当該棚卸資産について圧縮記帳の適用を受けることができる。
保険金等による圧縮記帳は所有固定資産の滅失等に代替する同一種類の固定資産が対象であり、棚卸資産には適用されない。
関連条文解説で引用
- 法人税法第47条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問18 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。