ライフプランニングと資金計画2019年4月1日時点の法令に基づく出題です
2019年9月 FP2級学科 問1
ファイナンシャル・プランナー(以下「FP」という)の顧客に対する行為に関する次の記述のうち、職業倫理や関連法規に照らし、最も不適切なものはどれか。
- 1顧客から投資信託について相談を受けたFPのAさんは、投資信託には元本保証および利回り保証のないことを説明した。
- 2顧客からアパートの建設について相談を受けたFPのBさんは、デベロッパーに事業計画策定のための資料として、顧客から預かっていた確定申告書(控)を顧客の同意を得ずにコピーして渡した。
- 3社会保険労務士の資格を有しないFPのCさんは、顧客から公的年金の老齢給付の繰上げ受給について相談を受け、顧客の「ねんきん定期便」に記載されている年金見込額を基に、繰り上げた場合の年金額を試算した。
- 4税理士の資格を有しないFPのDさんは、顧客からふるさと納税について相談を受け、一定の条件を満たせば、確定申告をしなくても寄附金税額控除の適用が受けられるワンストップ特例制度があることを説明した。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
ファイナンシャル・プランナーが顧客に対して行う行為のうち、職業倫理や関連法規に照らして問題のあるものを選ぶ問題である。守秘義務、リスクの説明、他の士業の独占業務との線引きが主な論点となる。
正解の根拠
顧客から預かった確定申告書(控)は顧客の個人情報そのものであり、第三者に提供するには顧客の同意が必要である。FPは顧客情報について守秘義務を負うため、同意なく業者へコピーを渡す行為は職業倫理に反する。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:投資信託に元本保証や利回り保証がないことを説明するのは、リスクを正しく伝える行為であり、適切である。
肢2:同意を得ずに確定申告書(控)を渡しており、守秘義務に反するため、最も不適切である。
肢3:社会保険労務士の資格がなくても、ねんきん定期便の年金見込額を基にした一般的な試算は行える。個別の手続代行や個別事案の相談とは区別されるため、適切である。
肢4:ワンストップ特例制度の一般的な説明は、税理士の資格がなくても行える。個別の税務相談や申告書の作成とは異なるため、適切である。
一言まとめ
顧客情報は同意なく第三者へ出さない。資格が必要なのは個別具体的な手続・相談・書類作成であり、一般的な制度説明や試算は行える。
一問一答各肢の正誤
○肢1顧客から投資信託について相談を受けたFPのAさんは、投資信託には元本保証および利回り保証のないことを説明した。
投資信託には元本保証も利回り保証もないことを伝えるのは、リスクを正しく説明する行為であり、職業倫理に沿っている。
×肢2顧客からアパートの建設について相談を受けたFPのBさんは、デベロッパーに事業計画策定のための資料として、顧客から預かっていた確定申告書(控)を顧客の同意を得ずにコピーして渡した。
顧客から預かった確定申告書(控)を同意なく第三者にコピーして渡す行為は、顧客情報の守秘義務に反する。
○肢3社会保険労務士の資格を有しないFPのCさんは、顧客から公的年金の老齢給付の繰上げ受給について相談を受け、顧客の「ねんきん定期便」に記載されている年金見込額を基に、繰り上げた場合の年金額を試算した。
社会保険労務士の資格がなくても、ねんきん定期便の年金見込額を基にした一般的な試算は行うことができる。
○肢4税理士の資格を有しないFPのDさんは、顧客からふるさと納税について相談を受け、一定の条件を満たせば、確定申告をしなくても寄附金税額控除の適用が受けられるワンストップ特例制度があることを説明した。
税理士の資格がなくても、ワンストップ特例制度の存在という一般的な制度の説明を行うことは差し支えない。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2019年9月 問1 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2019年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。