不動産2019年4月1日時点の法令に基づく出題です
2019年9月 FP2級学科 問45
借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、同法における定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。
- 1期間の定めがある普通借家契約において、賃借人は、正当の事由があると認められるときでなければ、賃貸人に対して更新しない旨の通知をすることができない。
- 2普通借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後、その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。
- 3定期借家契約は、公正証書以外の書面によっても、締結することができる。
- 4定期借家契約では、賃貸借期間が1年以上の場合、賃貸人は、原則として、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に賃借人に対して期間満了により契約が終了する旨の通知をしなければ、その終了を賃借人に対抗することができない。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
普通借家契約と定期借家契約の基本的な違いを問う問題である。更新拒絶の正当事由、賃借権の対抗力、定期借家契約の契約方式と終了通知の要件を、それぞれ正確に押さえているかがポイントとなる。
正解の根拠
更新しない旨の通知に正当の事由が必要とされるのは、借地借家法第28条第1項のとおり賃貸人による通知の場合である。賃借人が通知する場合に正当の事由を要求する肢1は誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:正当事由は賃貸人の通知に必要なものであり、不適切。
肢2:借地借家法第31条第1項により、引渡しがあれば登記がなくても対抗できるため、適切。
肢3:借地借家法第38条第1項は公正証書による等書面を求めており、他の書面でもよいため、適切。
肢4:借地借家法第38条第4項は、1年前から6ヵ月前までの間の通知を求めており、適切。
一言まとめ
正当事由は貸す側に課される要件であり、借りる側が更新しない場合には不要と覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1期間の定めがある普通借家契約において、賃借人は、正当の事由があると認められるときでなければ、賃貸人に対して更新しない旨の通知をすることができない。
正当の事由が必要とされるのは、賃貸人が更新しない旨の通知をする場合であり、賃借人が通知する場合に正当の事由は要求されない。
○肢2普通借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後、その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。
建物の賃貸借は、登記がなくても建物の引渡しがあれば、その後に物権を取得した者に対抗できるので、記述は正しい。
○肢3定期借家契約は、公正証書以外の書面によっても、締結することができる。
定期建物賃貸借は、公正証書による等書面によって契約をすればよく、公正証書以外の書面でも締結できる。
○肢4定期借家契約では、賃貸借期間が1年以上の場合、賃貸人は、原則として、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に賃借人に対して期間満了により契約が終了する旨の通知をしなければ、その終了を賃借人に対抗することができない。
期間が1年以上の定期建物賃貸借では、賃貸人は期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に終了の通知をしなければ、終了を賃借人に対抗できない。
関連条文解説で引用
- 借地借家法第28条第1項
- 借地借家法第31条第1項
- 借地借家法第38条第1項
- 借地借家法第38条第4項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2019年9月 問45 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2019年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。