相続・事業承継2019年4月1日時点の法令に基づく出題です
2019年9月 FP2級学科 問53
贈与税の非課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1個人が法人からの贈与により取得した財産は、その個人の一時所得または給与所得として所得税の課税対象となり、贈与税の課税対象とはならない。
- 2父が、その所有する土地の名義を無償で子の名義に変更した場合には、その土地は、原則として、贈与税の課税対象とならない。
- 3子が、父の所有する土地を使用貸借によって借り受けて、その土地の上に自己資金で建物を建設して自己の居住の用に供した場合、当該土地の使用貸借に係る使用権の価額(借地権相当額)については、贈与税の課税対象とならない。
- 4個人の債務者が資力を喪失して債務を弁済することが困難になり、その債務の免除を受けた場合、債務免除益のうち債務を弁済することが困難である部分の金額は、贈与税の課税対象とならない。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
贈与税の課税対象となるものとならないものを区別する問題です。法人からの贈与、土地の名義変更、使用貸借、債務免除の各場面での取扱いを整理します。
正解の根拠
土地の名義を無償で子の名義に変更した場合は、財産が無償で移転しているため贈与があったものとして扱われ、原則として贈与税の課税対象となります。したがって、課税対象とならないとする肢2が誤りです。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。法人からの贈与により取得した財産は贈与税の課税価格に算入されず(相続税法第21条の3第1項第1号)、所得税の対象となります。
肢2:不適切。無償の名義変更は贈与として課税対象になります。
肢3:適切。使用貸借による土地の使用権の価額は、贈与税の課税対象として扱われません。
肢4:適切。資力を喪失して債務の弁済が困難な場合の債務免除益のうち、弁済が困難な部分の金額は、贈与により取得したものとみなされません(相続税法第8条第1項第1号)。
一言まとめ
法人からの贈与は所得税、無償の名義変更は贈与、資力喪失時の債務免除益は弁済困難部分が非課税と整理しましょう。
一問一答各肢の正誤
○肢1個人が法人からの贈与により取得した財産は、その個人の一時所得または給与所得として所得税の課税対象となり、贈与税の課税対象とはならない。
法人からの贈与により取得した財産は贈与税の課税価格に算入されず、所得税の課税対象となる。
×肢2父が、その所有する土地の名義を無償で子の名義に変更した場合には、その土地は、原則として、贈与税の課税対象とならない。
土地の名義を無償で子の名義に変更した場合は贈与として扱われ、原則として贈与税の課税対象となる。
○肢3子が、父の所有する土地を使用貸借によって借り受けて、その土地の上に自己資金で建物を建設して自己の居住の用に供した場合、当該土地の使用貸借に係る使用権の価額(借地権相当額)については、贈与税の課税対象とならない。
使用貸借による土地の使用権の価額は、借地権相当額であっても贈与税の課税対象として扱われない。
○肢4個人の債務者が資力を喪失して債務を弁済することが困難になり、その債務の免除を受けた場合、債務免除益のうち債務を弁済することが困難である部分の金額は、贈与税の課税対象とならない。
資力を喪失して債務の弁済が困難な場合の債務免除益のうち、弁済困難な部分の金額は贈与により取得したものとみなされない。
関連条文解説で引用
- 相続税法第21条の3第1項第1号
- 相続税法第8条第1項
- 相続税法第8条第1項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2019年9月 問53 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2019年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。