相続・事業承継2019年4月1日時点の法令に基づく出題です
2019年9月 FP2級学科 問56
相続税の非課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1被相続人の死亡によって被相続人に支給されるべきであった死亡退職金で、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものを相続人が取得した場合は、死亡退職金の非課税金額の規定の適用を受けることができる。
- 2被相続人の死亡によって相続人に支給される弔慰金は、被相続人の死亡が業務上の死亡である場合、被相続人の死亡当時における普通給与の5年分に相当する金額まで相続税の課税対象とならない。
- 3相続の放棄をした者が受け取った死亡保険金については、死亡保険金の非課税金額の規定の適用を受けることができない。
- 4死亡保険金の非課税金額の規定による非課税限度額は、「500万円×法定相続人の数」の算式により計算した金額である。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
相続税の非課税財産のうち、死亡保険金・死亡退職金の非課税限度額と、弔慰金の取扱いを問う問題です。「最も不適切なもの」を選ぶので、誤りを含む肢を1つ見つけます。
正解の根拠
相続税法第3条第1項第2号は、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定した退職手当金等を、支給を受けた者の取得する給与として扱う対象としています。相続税法第12条第1項第5号は保険金について、相続税法第12条第1項第6号は退職手当金等について、それぞれ500万円に相続人の数を乗じた金額を非課税限度額と定めています。一方、弔慰金は条文ではなく通達で扱われる論点で、肢2の「5年分」は業務上の死亡の限度として誤りです。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:死亡後3年以内に支給が確定した死亡退職金を相続人が取得した場合は、非課税金額の規定を受けられるため、適切です。
肢2:弔慰金について業務上の死亡の限度を「5年分」とする点が誤りで、不適切です。
肢3:相続を放棄した者は相続人に含まれず、保険金の非課税規定を受けられないため、適切です。
肢4:保険金の非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」で計算するため、適切です。
一言まとめ
保険金・退職金の非課税は「500万円×法定相続人の数」、放棄した者は対象外と覚えましょう。弔慰金は通達の論点で、肢2の「5年分」が誤りです。
一問一答各肢の正誤
○肢1被相続人の死亡によって被相続人に支給されるべきであった死亡退職金で、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものを相続人が取得した場合は、死亡退職金の非課税金額の規定の適用を受けることができる。
被相続人の死亡後3年以内に支給が確定した死亡退職金を相続人が取得した場合は、非課税金額の規定の適用を受けられる。
×肢2被相続人の死亡によって相続人に支給される弔慰金は、被相続人の死亡が業務上の死亡である場合、被相続人の死亡当時における普通給与の5年分に相当する金額まで相続税の課税対象とならない。
弔慰金の業務上の死亡の場合の非課税の限度は5年分ではないため、この記述は誤りである。
○肢3相続の放棄をした者が受け取った死亡保険金については、死亡保険金の非課税金額の規定の適用を受けることができない。
相続を放棄した者は相続人に含まれないため、受け取った死亡保険金に非課税金額の規定は適用されない。
○肢4死亡保険金の非課税金額の規定による非課税限度額は、「500万円×法定相続人の数」の算式により計算した金額である。
死亡保険金の非課税限度額は500万円に法定相続人の数を乗じた金額であり、記述のとおりである。
関連条文解説で引用
- 相続税法第3条第1項第2号
- 相続税法第12条第1項第6号
- 相続税法第3条第1項
- 相続税法第12条第1項第5号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2019年9月 問56 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2019年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。