ライフプランニングと資金計画2019年10月1日時点の法令に基づく出題です
2020年1月 FP2級学科 問6
公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1遺族基礎年金を受給することができる遺族は、国民年金の被保険者等の死亡当時その者によって生計を維持し、かつ、所定の要件を満たす「子のある配偶者」または「子」である。
- 2国民年金の第1号被保険者としての保険料納付済期間が36月以上ある者が、老齢基礎年金または障害基礎年金を受けないまま死亡し、その死亡した者によって生計を同じくしていた遺族が遺族基礎年金の支給を受けられない場合は、原則として、遺族に死亡一時金が支給される。
- 3遺族厚生年金の年金額は、原則として、死亡した者の厚生年金保険の被保険者記録を基に計算された老齢厚生年金の報酬比例部分の3分の2相当額である。
- 4厚生年金保険の被保険者である夫が死亡し、子のない30歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その妻に対する遺族厚生年金の支給期間は、最長で5年間である。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
遺族基礎年金の遺族の範囲、死亡一時金の支給、遺族厚生年金の年金額、子のない若い妻への支給期間という四つの論点を問う問題である。最も不適切なものを選ぶ点に注意する。
正解の根拠
遺族厚生年金の年金額は、死亡した者の老齢厚生年金の報酬比例部分を基に計算される。ただし、その割合は肢3に書かれた3分の2相当額ではなく、これより高い水準である。したがって肢3の記述は誤りである。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:遺族基礎年金を受けられるのは、死亡の当時その者によつて生計を維持していた配偶者又は子である(国民年金法第37条の2第1項)。記述は適切である。
肢2:国民年金法第52条の2第1項は、保険料納付済期間等が36月以上ある者が死亡して遺族があるときに支給し、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがある者が死亡したときは支給しないとする。遺族基礎年金を受けられる者があるときも支給されない(国民年金法第52条の2第2項第1号)。記述は適切である。
肢3:割合が誤りであり、不適切である。
肢4:子のない30歳未満の妻の遺族厚生年金は、最長5年間の有期の給付であり、記述は適切である。
一言まとめ
遺族厚生年金の額は、報酬比例部分に乗じる割合を正確に覚える。割合を低く書き換えた記述に注意する。
一問一答各肢の正誤
○肢1遺族基礎年金を受給することができる遺族は、国民年金の被保険者等の死亡当時その者によって生計を維持し、かつ、所定の要件を満たす「子のある配偶者」または「子」である。
遺族基礎年金を受けられるのは、死亡の当時その者によつて生計を維持していた子のある配偶者又は子であり、記述は条文の要件に合致する。
○肢2国民年金の第1号被保険者としての保険料納付済期間が36月以上ある者が、老齢基礎年金または障害基礎年金を受けないまま死亡し、その死亡した者によって生計を同じくしていた遺族が遺族基礎年金の支給を受けられない場合は、原則として、遺族に死亡一時金が支給される。
第一号被保険者としての保険料納付済期間が36月以上ある者が老齢基礎年金も障害基礎年金も受けずに死亡し、遺族基礎年金を受けられる者がいない場合は、遺族に死亡一時金が支給される。
×肢3遺族厚生年金の年金額は、原則として、死亡した者の厚生年金保険の被保険者記録を基に計算された老齢厚生年金の報酬比例部分の3分の2相当額である。
遺族厚生年金の額は報酬比例部分に一定の割合を乗じた額であるが、肢3の3分の2相当額という割合は誤っており、これより高い水準である。
○肢4厚生年金保険の被保険者である夫が死亡し、子のない30歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その妻に対する遺族厚生年金の支給期間は、最長で5年間である。
子のない30歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その支給期間は最長5年間の有期給付であり、記述は適切である。
関連条文解説で引用
- 国民年金法第37条の2第1項
- 国民年金法第37条の2第1項第1号
- 国民年金法第37条の2第1項第2号
- 国民年金法第52条の2第1項
- 国民年金法第52条の2第2項第1号
- 国民年金法第52条の3第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2020年1月 問6 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
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