相続・事業承継2019年10月1日時点の法令に基づく出題です
2020年1月 FP2級学科 問54
民法上の相続人に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1被相続人に子がいる場合、その子は第1順位の相続人となる。
- 2被相続人の子が相続開始以前に廃除により相続権を失っているときは、その相続権を失った者に子がいても、その子(被相続人の孫)は代襲相続人とならない。
- 3特別養子縁組が成立した場合、原則として、養子と実方の父母との親族関係は終了し、その養子は実方の父母の相続人とならない。
- 4相続開始時における胎児は、すでに生まれたものとみなされるが、その後、死産となった場合には、相続人とならない。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
民法上の相続人について、子の相続権、代襲相続、特別養子縁組、胎児の取扱いを問う問題である。「最も不適切なもの」を選ぶ点に注意する。
正解の根拠
民法第887条第2項は、被相続人の子が相続開始以前に死亡したとき、又は欠格若しくは廃除によって相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となると定めている。したがって、廃除により相続権を失った子に子(孫)がいる場合、その孫は代襲相続人となるため、代襲相続人とならないとする肢2の記述は誤りである。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:正しい。被相続人の子は相続人となる(民法第887条第1項)。
肢2:誤り。廃除によって相続権を失った場合も代襲相続が生じ、その子(孫)は代襲相続人となる。
肢3:正しい。民法第817条の9第1項は、養子と実方の父母及びその血族との親族関係は特別養子縁組によって終了すると定めており、養子は実方の父母の相続人とならない。ただし、条文のただし書に規定する他の一方及びその血族との親族関係は例外である。
肢4:正しい。民法第886条第1項は胎児を相続については既に生まれたものとみなすが、民法第886条第2項により、死体で生まれたときはこの規定は適用されず、相続人とならない。
一言まとめ
代襲相続の原因は死亡・欠格・廃除と覚える。放棄は代襲の原因に含まれない。
一問一答各肢の正誤
○肢1被相続人に子がいる場合、その子は第1順位の相続人となる。
被相続人の子は相続人となると定められており、子は第1順位の相続人である。
×肢2被相続人の子が相続開始以前に廃除により相続権を失っているときは、その相続権を失った者に子がいても、その子(被相続人の孫)は代襲相続人とならない。
子が廃除によって相続権を失った場合も、その者の子が代襲して相続人となるため、孫は代襲相続人とならないとする記述は誤りである。
○肢3特別養子縁組が成立した場合、原則として、養子と実方の父母との親族関係は終了し、その養子は実方の父母の相続人とならない。
特別養子縁組によって養子と実方の父母及びその血族との親族関係は終了するため、養子は実方の父母の相続人とならない。
○肢4相続開始時における胎児は、すでに生まれたものとみなされるが、その後、死産となった場合には、相続人とならない。
胎児は相続については既に生まれたものとみなされるが、死体で生まれたときはこの規定が適用されず、相続人とならない。
関連条文解説で引用
- 民法第887条第1項
- 民法第887条第2項
- 民法第817条の9第1項
- 民法第886条第1項
- 民法第886条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2020年1月 問54 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2019年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。