不動産2020年4月1日時点の法令に基づく出題です
2020年9月 FP2級学科 問45
借地借家法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、同法第38条による定期建物賃貸借契約を定期借家契約という。
- 1定期借家契約は、契約当事者の合意があっても、存続期間を6ヵ月未満とすることはできない。
- 2定期借家契約は、もっぱら居住の用に供する建物に限られ、事業の用に供する建物については締結することができない。
- 3定期借家契約において、賃貸人の同意を得て賃借人が設置した造作について、期間の満了時に賃借人が賃貸人に買取りを請求しないこととする特約をすることはできない。
- 4定期借家契約において、経済事情の変動があっても賃料を増減額しないこととする特約をした場合、その特約は有効である。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
定期借家契約の要件と効果を問う問題である。存続期間の下限、対象となる建物の範囲、造作買取請求権、賃料の増減額の特約を、条文に沿って整理する。
正解の根拠
定期借家契約において借賃の改定に係る特約がある場合は、借賃増減額請求の規定が適用されない(借地借家法第38条第7項)。そのため、経済事情の変動があっても賃料を増減額しない旨の特約をしたときは、その特約は有効である。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:不適切。期間の定めがある賃貸借で書面による契約をすれば足り、6ヵ月未満を禁じる定めはない(借地借家法第38条第1項)。
肢2:不適切。居住用に限定されず、事業用の建物でも締結できる。
肢3:不適切。造作買取請求をしない旨の特約は有効に定めることができる。
肢4:適切。借賃の改定に係る特約があれば、増減額請求の規定は適用されない(借地借家法第38条第7項)。
一言まとめ
定期借家は用途も期間の下限も問われず、賃料の改定特約は借賃増減額請求より優先する。
一問一答各肢の正誤
×肢1定期借家契約は、契約当事者の合意があっても、存続期間を6ヵ月未満とすることはできない。
定期借家契約は期間の定めがある建物賃貸借であれば書面によって更新がない旨を定められ、6ヵ月未満を禁じる定めはないため、短期の設定も可能である。
×肢2定期借家契約は、もっぱら居住の用に供する建物に限られ、事業の用に供する建物については締結することができない。
定期借家契約の対象は居住用の建物に限られず、事業の用に供する建物についても締結できる。
×肢3定期借家契約において、賃貸人の同意を得て賃借人が設置した造作について、期間の満了時に賃借人が賃貸人に買取りを請求しないこととする特約をすることはできない。
造作買取請求をしないとする特約は定期借家契約でも有効に定められるため、特約をすることはできないとする点が誤りである。
○肢4定期借家契約において、経済事情の変動があっても賃料を増減額しないこととする特約をした場合、その特約は有効である。
定期借家契約で借賃の改定に係る特約がある場合は借賃増減額請求の規定が適用されないため、増減額しない特約は有効である。
関連条文解説で引用
- 借地借家法第38条第1項
- 借地借家法第38条第7項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2020年9月 問45 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2020年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。