相続・事業承継2020年4月1日時点の法令に基づく出題です
2020年9月 FP2級学科 問54
民法上の遺言に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1遺言は、未成年者であっても、満15歳以上の者で、かつ、遺言をする時にその能力があれば、法定代理人の同意を得ることなく単独ですることができる。
- 2遺言者が自筆証書遺言を作成し、財産目録を添付する場合、所定の要件を満たせば、その目録は自書することを要しない。
- 3公正証書遺言を作成した遺言者は、その遺言を自筆証書遺言によって撤回することはできない。
- 4公正証書遺言を作成する場合において、遺言者の配偶者は証人として立ち会うことはできない。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
遺言の能力・方式・撤回に関する規定を問う問題である。自筆証書遺言の財産目録、遺言の撤回、公正証書遺言の証人の欠格を正しく理解しているかが問われる。
正解の根拠
遺言者は、遺言を撤回する権利を放棄することができない。民法第1026条第1項はこの点を定めている。公正証書遺言を作成した場合でも、後の自筆証書遺言によってこれを撤回することができる。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:満15歳以上で遺言時に能力があれば、法定代理人の同意なく単独で遺言でき、適切。
肢2:民法第968条第2項により、財産目録は自書を要しない。ただし毎葉に署名・押印が必要で、適切。
肢3:公正証書遺言も自筆証書遺言で撤回できるので、「できない」とする点が不適切。
肢4:遺言者の配偶者は証人になれず、適切。
一言まとめ
遺言は種類にかかわらず、後の遺言で自由に撤回できると覚える。公正証書遺言だから撤回できないという思い込みに注意する。
一問一答各肢の正誤
○肢1遺言は、未成年者であっても、満15歳以上の者で、かつ、遺言をする時にその能力があれば、法定代理人の同意を得ることなく単独ですることができる。
満15歳以上の者は、遺言をする時にその能力があれば、法定代理人の同意なく単独で遺言ができるため、記述は正しい。
○肢2遺言者が自筆証書遺言を作成し、財産目録を添付する場合、所定の要件を満たせば、その目録は自書することを要しない。
自筆証書に一体のものとして財産目録を添付する場合、その目録は自書を要しない(毎葉への署名・押印は必要)ため、記述は正しい。
×肢3公正証書遺言を作成した遺言者は、その遺言を自筆証書遺言によって撤回することはできない。
遺言者は遺言を撤回する権利を放棄できず、公正証書遺言を作成した後でも自筆証書遺言によって撤回できるため、「撤回できない」とする記述は誤りである。
○肢4公正証書遺言を作成する場合において、遺言者の配偶者は証人として立ち会うことはできない。
公正証書遺言の証人には、遺言者の配偶者などの利害関係人はなることができないため、記述は正しい。
関連条文解説で引用
- 民法第963条第1項
- 民法第968条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2020年9月 問54 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2020年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。