不動産2020年10月1日時点の法令に基づく出題です
2021年1月 FP2級学科 問49
個人が土地を譲渡した場合における譲渡所得の金額の計算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1相続により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の日は、相続人が当該相続を登記原因として所有権移転登記をした日である。
- 2土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が5年以下の場合には短期譲渡所得に区分され、5年を超える場合には長期譲渡所得に区分される。
- 3土地を譲渡する際に直接要した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
- 4土地の譲渡が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)15.315%、住民税5%の税率により課税される。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得について、所有期間の判定、短期と長期の区分、譲渡費用、税率に関する各記述の正誤を問う問題である。「最も不適切なもの」を選ぶ点に注意する。
正解の根拠
限定承認に係るものを除く相続により取得した資産を譲渡した場合、引き続き所有していたものとみなして計算する(所得税法第60条第1項)。そのため、取得の日を相続人が相続登記をした日と考えるのは誤りであり、所有期間は登記の日から新たに数え始めるものではない。肢1が誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。相続登記の日が取得の日になるわけではなく、所有の事実は引き継がれる。
肢2:適切。譲渡した年の1月1日で所有期間が5年以下なら短期、5年を超えれば長期に区分される。
肢3:適切。譲渡のために直接要した仲介手数料は譲渡費用に含まれる。
肢4:適切。長期譲渡所得の所得税は課税長期譲渡所得金額の15%で、復興特別所得税を含めて15.315%、これに住民税5%が加わる。
一言まとめ
短期と長期の判定日は譲渡した年の1月1日。相続で取得した土地は登記の日ではなく、引き継がれた所有の事実で判断すると覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1相続により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の日は、相続人が当該相続を登記原因として所有権移転登記をした日である。
相続により取得した土地の所有期間は、引き続き所有していたものとみなされて引き継がれるため、相続人が所有権移転登記をした日から数えるとする記述は誤りである。
○肢2土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が5年以下の場合には短期譲渡所得に区分され、5年を超える場合には長期譲渡所得に区分される。
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年以下なら短期譲渡所得、5年を超えれば長期譲渡所得に区分されるため、記述は正しい。
○肢3土地を譲渡する際に直接要した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
譲渡のために直接要した仲介手数料は譲渡費用に含まれ、譲渡所得の金額の計算上差し引かれるため、記述は正しい。
○肢4土地の譲渡が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)15.315%、住民税5%の税率により課税される。
長期譲渡所得には課税長期譲渡所得金額の15%に相当する所得税が課され、復興特別所得税を含めて15.315%、住民税5%となるため、記述は正しい。
関連条文解説で引用
- 所得税法第60条第1項
- 所得税法第60条第1項第1号
- 措置法第32条第1項
- 措置法第31条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2021年1月 問49 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2020年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。