リスク管理2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問20
損害保険を利用した事業活動のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1建設業を営む事業者が、従業員の労災事故に備えるため、労働者災害補償保険(政府労災保険)の上乗せとして、労働災害総合保険に加入することを検討している。
- 2遊園地を運営する事業者が、遊戯施設の管理不備による事故によって、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えるため、施設所有(管理)者賠償責任保険に加入することを検討している。
- 3レストランを営む事業者が、食中毒を発生させ、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えるため、生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することを検討している。
- 4日用雑貨店を営む事業者が、地震リスクに備えるため、店舗併用住宅の建物内に保管している商品を保険の対象として、火災保険に付帯して地震保険に加入することを検討している。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
事業活動に伴うリスクと、それに対応する損害保険の組み合わせを問う問題である。従業員の労働災害、施設の管理不備による事故、食中毒による賠償責任、地震リスクについて、適切な保険を選べるかがポイントとなる。
正解の根拠
地震保険契約は、居住の用に供する建物又は生活用動産のみを保険の目的とするものである(地震保険法第2条第2項第1号)。店舗併用住宅の建物内に保管している商品は事業用の動産であり、生活用動産ではないため、地震保険の対象とすることはできない。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:適切。労災保険法第2条第1項は、労働者災害補償保険を政府が管掌すると定めている。労働災害総合保険は、この政府労災保険の給付の上乗せとして事業者が加入する保険である。
肢2:適切。施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の管理不備などで第三者に損害賠償責任を負うリスクに備える保険である。
肢3:適切。飲食店が提供した料理による食中毒は、引き渡した物に起因する事故として生産物賠償責任保険(PL保険)の対象となる。
肢4:不適切。商品は生活用動産に当たらず、地震保険の対象外である。
一言まとめ
地震保険の目的は「居住用建物・生活用動産のみ」。商品などの事業用の動産は対象外と押さえる。
一問一答各肢の正誤
○肢1建設業を営む事業者が、従業員の労災事故に備えるため、労働者災害補償保険(政府労災保険)の上乗せとして、労働災害総合保険に加入することを検討している。
政府が管掌する労働者災害補償保険の給付の上乗せとして、建設業の事業者が労働災害総合保険に加入することは、従業員の労災事故への備えとして適切である。
○肢2遊園地を運営する事業者が、遊戯施設の管理不備による事故によって、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えるため、施設所有(管理)者賠償責任保険に加入することを検討している。
施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の管理不備などによる事故で第三者に法律上の損害賠償責任を負うリスクに備える保険であり、遊園地の遊戯施設の事故に対応する。
○肢3レストランを営む事業者が、食中毒を発生させ、顧客に対して法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えるため、生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することを検討している。
レストランが提供した料理による食中毒は、引き渡した物に起因する事故として生産物賠償責任保険(PL保険)で備えることができる。
×肢4日用雑貨店を営む事業者が、地震リスクに備えるため、店舗併用住宅の建物内に保管している商品を保険の対象として、火災保険に付帯して地震保険に加入することを検討している。
地震保険契約は居住の用に供する建物又は生活用動産のみを保険の目的とするため、店舗併用住宅の建物内に保管している商品は地震保険の対象とならない。
関連条文解説で引用
- 労災保険法第2条第1項
- 地震保険法第2条第2項第1号
- 地震保険法第2条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問20 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。