ライフプランニングと資金計画2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年5月 FP2級学科 問3
労働者災害補償保険(以下「労災保険」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1労災保険の保険料を計算する際に用いる労災保険率は、常時使用する従業員数に応じて定められている。
- 2労働者が業務上の負傷または疾病による療養のために労働することができず、賃金の支給を受けられない場合、賃金の支給を受けられない日の1日目から休業補償給付が支給される。
- 3労働者が業務上の負傷または疾病により、労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。
- 4労働者が業務上の負傷または疾病が治癒したときに一定の障害が残り、その障害の程度が所定の障害等級に該当するときは、障害補償年金または障害補償一時金のいずれかを選択して受給することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
労災保険の保険料率の決め方と、休業補償給付・療養補償給付・障害補償給付の支給要件を問う問題です。業務災害と通勤災害の違いにも注意が必要です。
正解の根拠
一部負担金は、療養給付を受ける労働者から徴収すると定められています(労災保険法第31条第2項)。療養給付は通勤災害に関する給付です。一方、療養補償給付は業務災害に関する保険給付です(労災保険法第12条の8第1項第1号)。療養補償給付には一部負担金の定めはありません。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。労災保険率は従業員数ではなく、事業の種類ごとに定められています。
肢2:不適切。休業補償給付は、賃金を受けない日の第4日目から支給されます(労災保険法第14条第1項)。1日目からではありません。
肢3:適切。業務災害の療養補償給付として受ける療養の給付に労働者の一部負担金はありません。
肢4:不適切。障害補償年金と障害補償一時金は、障害等級に応じていずれかが支給されるもので、選択はできません。等級が変わった場合も、新たな障害等級に応ずる年金又は一時金が支給されます(労災保険法第15条の2第1項)。
一言まとめ
業務災害の療養は自己負担なし、一部負担金は通勤災害の療養給付だけ、休業補償は第4日目からと覚えましょう。
一問一答各肢の正誤
×肢1労災保険の保険料を計算する際に用いる労災保険率は、常時使用する従業員数に応じて定められている。
労災保険率は常時使用する従業員数に応じて定められるものではなく、事業の種類ごとに定められている。
×肢2労働者が業務上の負傷または疾病による療養のために労働することができず、賃金の支給を受けられない場合、賃金の支給を受けられない日の1日目から休業補償給付が支給される。
休業補償給付は、療養のため労働できずに賃金を受けない日の第4日目から支給されるため、1日目から支給されるわけではない。
○肢3労働者が業務上の負傷または疾病により、労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。
一部負担金の徴収は療養給付(通勤災害)を受ける労働者について定められており、業務災害の療養補償給付として受ける療養の給付には一部負担金はない。
×肢4労働者が業務上の負傷または疾病が治癒したときに一定の障害が残り、その障害の程度が所定の障害等級に該当するときは、障害補償年金または障害補償一時金のいずれかを選択して受給することができる。
障害補償年金と障害補償一時金は、該当する障害等級に応じてどちらが支給されるかが決まるものであり、受給者が選択するものではない。
関連条文解説で引用
- 労災保険法第14条第1項
- 労災保険法第31条第2項
- 労災保険法第12条の8第1項第1号
- 労災保険法第15条の2第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年5月 問3 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。