不動産2022年4月1日時点の法令に基づく出題です
2022年9月 FP2級学科 問41
不動産の登記や調査に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1同一の不動産について二重に売買契約が締結された場合、譲受人相互間においては、売買契約の締結の先後にかかわらず、原則として、所有権移転登記を先にした者が当該不動産の所有権の取得を対抗することができる。
- 2抵当権の設定を目的とする登記では、債権額や抵当権者の氏名または名称は、不動産の登記記録の権利部乙区に記載される。
- 3一般に公図と呼ばれる地図に準ずる図面は、地図が登記所に備え付けられるまでの間、これに代えて登記所に備えられているものであり、一筆または二筆以上の土地ごとに土地の位置、形状および地番を表示するものである。
- 4不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
不動産登記の効力、登記記録の構成、公図、登記事項証明書の交付請求について問う問題である。不動産の調査で登記所の資料を誰がどのように利用できるかがポイントとなる。
正解の根拠
何人も、登記官に対し、手数料を納付して、登記記録に記録されている事項の全部又は一部を証明した書面(登記事項証明書)の交付を請求することができる(不動産登記法第119条第1項)。請求できる者は利害関係者に限定されていない。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:二重譲渡の譲受人相互間では、契約の先後ではなく、先に所有権移転登記をした者が所有権の取得を対抗できる。適切。
肢2:抵当権の登記は権利に関する登記であり、債権額や抵当権者の氏名・名称は権利部の乙区に記録される。適切。
肢3:地図が備え付けられるまでの間、これに代えて地図に準ずる図面を備え付けることができる(不動産登記法第14条第4項)。この図面は、一筆又は二筆以上の土地ごとに土地の位置、形状及び地番を表示する(不動産登記法第14条第5項)。適切。
肢4:登記事項証明書は何人も交付請求でき、利害関係者に限られない。不適切。
一言まとめ
登記事項証明書も地図等の写しも「何人も」請求できる。登記は誰でも調べられる公示制度と覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1同一の不動産について二重に売買契約が締結された場合、譲受人相互間においては、売買契約の締結の先後にかかわらず、原則として、所有権移転登記を先にした者が当該不動産の所有権の取得を対抗することができる。
不動産の二重譲渡では、譲受人相互間の優劣は契約の先後ではなく登記の先後で決まり、先に所有権移転登記をした者が所有権の取得を対抗できる。
○肢2抵当権の設定を目的とする登記では、債権額や抵当権者の氏名または名称は、不動産の登記記録の権利部乙区に記載される。
抵当権の設定の登記は権利に関する登記であり、債権額や抵当権者の氏名または名称は権利部のうち乙区に記録される。
○肢3一般に公図と呼ばれる地図に準ずる図面は、地図が登記所に備え付けられるまでの間、これに代えて登記所に備えられているものであり、一筆または二筆以上の土地ごとに土地の位置、形状および地番を表示するものである。
地図が備え付けられるまでの間これに代えて地図に準ずる図面を備え付けることができ、その図面は一筆または二筆以上の土地ごとに土地の位置、形状および地番を表示する。
×肢4不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。
登記事項証明書の交付は、何人も登記官に対し手数料を納付して請求することができ、利害関係者に限られない。
関連条文解説で引用
- 不動産登記法第14条第4項
- 不動産登記法第14条第5項
- 不動産登記法第119条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年9月 問41 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。