不動産2022年4月1日時点の法令に基づく出題です
2022年9月 FP2級学科 問49
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の10%相当額を取得費とすることができる。
- 2譲渡所得のうち、土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が5年以下のものについては、短期譲渡所得に区分される。
- 3土地売却時に生じた譲渡所得が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)15.315%、住民税5%の税率により課税される。
- 4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得について、概算取得費、長期・短期の区分、長期譲渡所得の税率、譲渡費用の範囲を問う問題である。
正解の根拠
措置法第31条の4第1項は、昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた土地等又は建物等を譲渡した場合の長期譲渡所得について、取得費を収入金額の百分の五に相当する金額とすると定めている。取得費が不明な場合も、この5%相当額を概算取得費とする取扱いがあり、10%相当額とする肢1は誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。概算取得費は譲渡収入金額の5%相当額であり、10%ではない。
肢2:適切。土地等でその年1月1日において所有期間が5年以下であるものの譲渡は、短期譲渡所得として他の所得と区分して課税される(措置法第32条第1項)。
肢3:適切。課税長期譲渡所得金額に対する所得税は百分の十五である(措置法第31条第1項)。これに復興特別所得税を加えて15.315%、住民税5%となる。
肢4:適切。譲渡所得の金額は、総収入金額から取得費と資産の譲渡に要した費用の額を控除して計算する(所得税法第33条第3項)。仲介手数料はこの譲渡費用に含まれる。
一言まとめ
概算取得費は「5%」、長期・短期は「譲渡した年の1月1日で所有期間5年超か」で判定する。
一問一答各肢の正誤
×肢1譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の10%相当額を取得費とすることができる。
取得費が不明な場合に取得費とすることができる概算取得費は、譲渡収入金額の5%相当額であり、10%相当額ではない。
○肢2譲渡所得のうち、土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が5年以下のものについては、短期譲渡所得に区分される。
土地等でその年1月1日において所有期間が5年以下であるものの譲渡による譲渡所得は、短期譲渡所得として他の所得と区分して課税される。
○肢3土地売却時に生じた譲渡所得が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)15.315%、住民税5%の税率により課税される。
課税長期譲渡所得金額には百分の十五に相当する所得税が課され、これに復興特別所得税を加えた15.315%と住民税5%の税率で課税される。
○肢4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
譲渡所得の金額は総収入金額から取得費と資産の譲渡に要した費用の額を控除して計算し、土地を譲渡する際の仲介手数料は譲渡に要した費用に含まれる。
関連条文解説で引用
- 措置法第32条第1項
- 措置法第31条第1項
- 所得税法第33条第3項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年9月 問49 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。