不動産2022年10月1日時点の法令に基づく出題です
2023年5月 FP2級学科 問41
不動産鑑定評価基準における不動産の価格を求める鑑定評価の手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1収益還元法は、文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場性を有しない不動産以外のものには基本的にすべて適用すべきものとされている。
- 2収益還元法のうち直接還元法は、対象不動産の一期間の純収益を還元利回りで還元して対象不動産の価格を求める手法である。
- 3原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の価格を求める手法である。
- 4取引事例比較法では、取引事例の取引時点が価格時点と異なり、その間に価格水準の変動があると認められる場合であっても、当該取引事例の価格は取引時点の価格から修正する必要はないとされている。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
不動産鑑定評価基準が定める価格を求める鑑定評価の手法(原価法・取引事例比較法・収益還元法)の内容を問う問題である。各手法の定義と、取引事例比較法における事情補正・時点修正の考え方がポイントとなる。
正解の根拠
取引事例比較法では、取引事例の取引時点が価格時点と異なり、その間に価格水準の変動があると認められる場合、取引事例の価格を価格時点の価格に修正する必要がある。これを時点修正という。修正する必要はないとする肢4は誤りである。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:適切。収益還元法は、文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場性を有しない不動産以外のものには、基本的にすべて適用すべきものとされている。
肢2:適切。直接還元法は、一期間の純収益を還元利回りで還元して価格を求める。複数期間の純収益と復帰価格を割り引くDCF法と区別する。
肢3:適切。原価法は、再調達原価に減価修正を行って価格を求める手法で、求めた価格を積算価格という。
肢4:不適切。価格水準の変動があれば、取引事例の価格に時点修正を行う必要がある。
一言まとめ
取引事例比較法は「事例の選択→事情補正→時点修正→地域要因・個別的要因の比較」の流れで、時点修正は省略できないと覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1収益還元法は、文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場性を有しない不動産以外のものには基本的にすべて適用すべきものとされている。
収益還元法は、文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場性を有しない不動産以外のものには基本的にすべて適用すべきものとされている。
○肢2収益還元法のうち直接還元法は、対象不動産の一期間の純収益を還元利回りで還元して対象不動産の価格を求める手法である。
直接還元法は、対象不動産の一期間の純収益を還元利回りで還元して価格を求める手法であり、記述のとおりである。
○肢3原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の価格を求める手法である。
原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、これに減価修正を行って対象不動産の価格(積算価格)を求める手法である。
×肢4取引事例比較法では、取引事例の取引時点が価格時点と異なり、その間に価格水準の変動があると認められる場合であっても、当該取引事例の価格は取引時点の価格から修正する必要はないとされている。
取引事例の取引時点と価格時点の間に価格水準の変動があると認められる場合は、取引事例の価格を価格時点の価格に修正する時点修正が必要とされる。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年5月 問41 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。