金融資産運用2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年1月 FP2級学科 問29
わが国における個人による金融商品取引に係るセーフティネットに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1日本国内に本店のある銀行の海外支店や外国銀行の在日支店に預け入れた預金は、その預金の種類にかかわらず、預金保険制度の保護の対象とならない。
- 2日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れた外貨預金は、その金額の多寡にかかわらず、預金保険制度による保護の対象とならない。
- 3日本国内の証券会社が破綻し、分別管理が適切に行われていなかったために、一般顧客の資産の一部または全部が返還されない事態が生じた場合、日本投資者保護基金により、補償対象債権に係る顧客資産について一般顧客1人当たり1,000万円を上限として補償される。
- 4日本国内の証券会社が保護預かりしている一般顧客の外国株式は、日本投資者保護基金による補償の対象とならない。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
個人の金融商品取引に係るセーフティネットとして、預金保険制度と日本投資者保護基金の保護対象を問う問題である。両制度の対象の区別がポイントとなる。
正解の根拠
日本投資者保護基金は、一般顧客が認定金融商品取引業者に対して有する債権のうち、顧客資産に係るもので、円滑な弁済が困難であると基金が認めるもの(補償対象債権)について支払を行う(金商法第79条の56第1項)。保護預かりされている外国株式も顧客資産に含まれ、補償の対象となる。したがって、補償の対象とならないとする肢4は不適切である。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:国内に本店のある銀行の海外支店や外国銀行の在日支店の預金は、預金の種類にかかわらず預金保険制度の対象外であり、適切。
肢2:外貨預金は、国内本店銀行の国内支店に預け入れたものでも預金保険制度の対象外であり、適切。
肢3:支払をすべき金額が政令で定める金額を超えるときは、その金額が支払額となる(金商法第79条の57第3項)。この上限が一般顧客1人当たり1,000万円であり、適切。
肢4:外国株式も補償対象となる顧客資産に含まれるため、不適切。
一言まとめ
外貨預金と海外支店の預金は預金保険の対象外、国内の証券会社が保護預かりする外国株式は投資者保護基金の補償対象、と整理する。
一問一答各肢の正誤
○肢1日本国内に本店のある銀行の海外支店や外国銀行の在日支店に預け入れた預金は、その預金の種類にかかわらず、預金保険制度の保護の対象とならない。
日本国内に本店のある銀行の海外支店や外国銀行の在日支店に預け入れた預金は、預金の種類にかかわらず預金保険制度の保護の対象外であり、記述は正しい。
○肢2日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れた外貨預金は、その金額の多寡にかかわらず、預金保険制度による保護の対象とならない。
外貨預金は、日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れたものであっても、金額の多寡にかかわらず預金保険制度の保護の対象外であり、記述は正しい。
○肢3日本国内の証券会社が破綻し、分別管理が適切に行われていなかったために、一般顧客の資産の一部または全部が返還されない事態が生じた場合、日本投資者保護基金により、補償対象債権に係る顧客資産について一般顧客1人当たり1,000万円を上限として補償される。
日本投資者保護基金は一般顧客の顧客資産に係る補償対象債権について支払を行い、支払額は政令で定める金額が上限とされ、一般顧客1人当たり1,000万円が上限となるため、記述は正しい。
×肢4日本国内の証券会社が保護預かりしている一般顧客の外国株式は、日本投資者保護基金による補償の対象とならない。
証券会社が保護預かりしている一般顧客の外国株式も顧客資産に含まれ、日本投資者保護基金による補償の対象となるため、対象とならないとする記述は誤り。
関連条文解説で引用
- 金商法第79条の56第1項
- 金商法第79条の57第3項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年1月 問29 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。