不動産2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年1月 FP2級学科 問49
不動産の譲渡に係る各種特例に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。
- 1自宅を譲渡して「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」の適用を受ける場合、当該自宅の所有期間は、譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければならない。
- 2自宅を譲渡して「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(軽減税率の特例)の適用を受ける場合、同年に取得して入居した家屋について住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできない。
- 3「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」と「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(軽減税率の特例)は、重複して適用を受けることができない。
- 4相続により取得した土地について、「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例」(相続税の取得費加算の特例)の適用を受けるためには、当該土地を、当該相続の開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後1年を経過する日までの間に譲渡しなければならない。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除、軽減税率の特例、住宅借入金等特別控除との関係、相続税の取得費加算の特例の適用要件と併用の可否を問う問題である。
正解の根拠
軽減税率の特例の適用を受けて自宅を譲渡した場合、同年に取得して入居した家屋については、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができない。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:不適切。3,000万円特別控除の対象となる譲渡は措置法第35条第2項第1号に掲げる居住用家屋等の譲渡であり、所有期間の長さは要件とされていない。譲渡した年の1月1日において所有期間10年超を求めるのは軽減税率の特例である。
肢2:適切。正解の根拠のとおりである。
肢3:不適切。3,000万円特別控除は長期譲渡所得の金額から3,000万円を控除する形で適用される(措置法第35条第1項第1号)。軽減税率の特例は控除後の金額に適用でき、両者は重複して適用を受けられる。
肢4:不適切。措置法第39条第1項は、譲渡の期限を相続の開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までと定めており、「1年」ではない。
一言まとめ
3,000万円特別控除は所有期間を問わず軽減税率の特例と併用可、住宅借入金等特別控除とは併用不可と整理する。
一問一答各肢の正誤
×肢1自宅を譲渡して「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」の適用を受ける場合、当該自宅の所有期間は、譲渡した日の属する年の1月1日において10年を超えていなければならない。
3,000万円特別控除の対象は居住用家屋等の譲渡であり、所有期間の長さは要件とされていない。所有期間10年超を求めるのは軽減税率の特例である。
○肢2自宅を譲渡して「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(軽減税率の特例)の適用を受ける場合、同年に取得して入居した家屋について住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできない。
軽減税率の特例の適用を受ける場合、同年に取得して入居した家屋について住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできない。
×肢3「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」と「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(軽減税率の特例)は、重複して適用を受けることができない。
3,000万円特別控除と軽減税率の特例は重複して適用を受けることができ、特別控除後の長期譲渡所得の金額に軽減税率が適用される。
×肢4相続により取得した土地について、「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例」(相続税の取得費加算の特例)の適用を受けるためには、当該土地を、当該相続の開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後1年を経過する日までの間に譲渡しなければならない。
取得費加算の特例の譲渡期限は、相続の開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までであり、1年ではない。
関連条文解説で引用
- 措置法第35条第2項第1号
- 措置法第39条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年1月 問49 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。