FP2 / 2024年1月 / 問59公表解答どおり

相続・事業承継2023年10月1日時点の法令に基づく出題です

2024年1月 FP2級学科 問59

非上場企業の事業承継のための自社株移転等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 1「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」の適用を受けるためには、特例承継計画を策定し、所定の期限までに都道府県知事に提出して、その確認を受ける必要がある。
  2. 2「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」と相続時精算課税は、重複して適用を受けることができない。
  3. 3経営者が保有している自社株式を後継者である子に譲渡した場合、当該株式の譲渡による所得に対して、申告分離課税により所得税および住民税が課される。
  4. 4株式の発行会社が、経営者の親族以外の少数株主が保有する自社株式を買い取ることにより、当該会社の株式の分散を防止または抑制することができる。

正解と解説AI解説

正解 肢2

本問の論点

非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例の手続と相続時精算課税との関係、自社株式の譲渡に係る課税、株式の分散防止策を問う問題である。

正解の根拠

本特例の納税猶予分の贈与税額は、特例対象受贈非上場株式等が相続時精算課税の適用を受けるものである場合には、相続時精算課税に係る規定を適用して計算した金額とされている(措置法第70条の7の5第2項第8号)。つまり本特例と相続時精算課税は重複して適用を受けることができ、「重複して適用を受けることができない」とする肢2は不適切である。よって、正解は肢2。

各肢の検討

肢1:適切。本特例の対象会社は特例円滑化法認定を受けた会社であり、その前提として特例承継計画を策定し、所定の期限までに都道府県知事に提出して確認を受ける必要がある。

肢2:不適切。上記のとおり両者は併用できる。

肢3:適切。個人が非上場株式を譲渡した場合の譲渡所得には、申告分離課税により所得税および住民税が課される。

肢4:適切。発行会社が親族以外の少数株主から自社株式を買い取れば、株式を集約でき、分散を防止または抑制できる。

一言まとめ

「特例措置は相続時精算課税と併用できる」「特例承継計画は都道府県知事に提出して確認を受ける」の2点をセットで押さえる。

一問一答各肢の正誤

  1. ○肢1「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」の適用を受けるためには、特例承継計画を策定し、所定の期限までに都道府県知事に提出して、その確認を受ける必要がある。

    本特例を受けるには特例承継計画を策定し、所定の期限までに都道府県知事に提出して確認を受ける必要があり、記述は正しい。

  2. ×肢2「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」と相続時精算課税は、重複して適用を受けることができない。

    特例対象受贈非上場株式等が相続時精算課税の適用を受けるものである場合の納税猶予分の贈与税額の計算が定められており、両者は併用できるため誤り。

  3. ○肢3経営者が保有している自社株式を後継者である子に譲渡した場合、当該株式の譲渡による所得に対して、申告分離課税により所得税および住民税が課される。

    個人が非上場株式を譲渡した場合の譲渡所得は、他の所得と区分して申告分離課税により所得税および住民税が課されるため正しい。

  4. ○肢4株式の発行会社が、経営者の親族以外の少数株主が保有する自社株式を買い取ることにより、当該会社の株式の分散を防止または抑制することができる。

    発行会社が親族以外の少数株主から自社株式を買い取れば株式を集約でき、株式の分散を防止または抑制できるため正しい。

関連条文解説で引用

  • 措置法第70条の7の5第2項第8号

出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年1月 問59 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。

解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。

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