相続・事業承継2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2024年9月 FP2級学科 問52
贈与税の配偶者控除(以下「本控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
- 1過去に本控除の適用を受けたことがある場合、同一の配偶者からの贈与について、再び本控除の適用を受けることはできない。
- 2本控除の適用を受けるためには、贈与者である配偶者との婚姻期間が贈与を受けた日の属する年の1月1日において20年以上でなければならない。
- 3配偶者からの贈与について本控除の適用を受け、その翌年に当該配偶者が死亡した場合、当該配偶者に係る相続税額の計算上、本控除の適用を受けた財産のうち、本控除により控除された金額に相当する部分は相続税の課税価格に加算されない。
- 4居住用不動産である家屋およびその敷地のうち、敷地のみの贈与を受けた場合であっても、本控除の適用を受けることができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
贈与税の配偶者控除について、適用回数の制限、婚姻期間の判定時点、相続税の課税価格への加算との関係、対象となる居住用不動産の範囲を問う問題である。
正解の根拠
本控除は、婚姻期間が20年以上である配偶者からの贈与を対象とする(相続税法第21条の6第1項)。この婚姻期間は贈与の時点で判定するものであり、贈与を受けた年の1月1日を基準とするものではない。肢2は判定時点を誤っている。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:前年以前に同一の配偶者からの贈与について本控除の適用を受けた者は対象から除かれる(相続税法第21条の6第1項)ため、適切。
肢2:婚姻期間は贈与の時点で判定し、その年の1月1日で判定するのではないため、不適切。
肢3:本控除により控除された金額に相当する部分は特定贈与財産とされ(相続税法第19条第2項第1号)、相続税の課税価格に加算する贈与財産から除かれる(相続税法第19条第1項)ため、適切。
肢4:居住用不動産には、専ら居住の用に供する土地若しくは土地の上に存する権利も含まれ(相続税法第21条の6第1項)、敷地のみの贈与でも適用を受けられるため、適切。
一言まとめ
本控除は「婚姻20年以上(贈与時点で判定)・同一配偶者からは一度だけ・控除額相当部分は相続税の加算対象外」と押さえる。
一問一答各肢の正誤
○肢1過去に本控除の適用を受けたことがある場合、同一の配偶者からの贈与について、再び本控除の適用を受けることはできない。
前年以前に同一の配偶者からの贈与について本控除の適用を受けた者は対象から除かれるため、再度の適用は受けられず、記述は正しい。
×肢2本控除の適用を受けるためには、贈与者である配偶者との婚姻期間が贈与を受けた日の属する年の1月1日において20年以上でなければならない。
婚姻期間が20年以上であるかどうかは贈与の時点で判定するものであり、贈与を受けた年の1月1日で判定するとする記述は誤り。
○肢3配偶者からの贈与について本控除の適用を受け、その翌年に当該配偶者が死亡した場合、当該配偶者に係る相続税額の計算上、本控除の適用を受けた財産のうち、本控除により控除された金額に相当する部分は相続税の課税価格に加算されない。
前年以前の贈与で本控除の適用を受けているときは、控除された金額に相当する部分は特定贈与財産とされ、相続税の課税価格への加算の対象から除かれるため、記述は正しい。
○肢4居住用不動産である家屋およびその敷地のうち、敷地のみの贈与を受けた場合であっても、本控除の適用を受けることができる。
居住用不動産には専ら居住の用に供する土地若しくは土地の上に存する権利が含まれるため、敷地のみの贈与でも本控除の対象となり、記述は正しい。
関連条文解説で引用
- 相続税法第21条の6第1項
- 相続税法第19条第1項
- 相続税法第19条第2項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年9月 問52 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。