相続・事業承継2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2024年9月 FP2級学科 問58
金融資産の相続税評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1普通預金の価額は、課税時期現在の既経過利子の額が少額なものに限り、課税時期現在の預入高によって評価する。
- 2外貨預金の邦貨換算は、原則として、取引金融機関が公表するその外貨預金の預入時における最終の対顧客直物電信買相場(TTB)またはこれに準ずる相場による。
- 3金融商品取引所に上場されている利付公社債の価額は、原則として、課税時期の最終価格と課税時期において利払期が到来していない利息のうち源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額によって評価する。
- 4相続開始時において、保険事故がまだ発生していない生命保険契約(解約返戻金等のないものを除く)に関する権利の価額は、原則として、相続開始時においてその契約を解約するとした場合に支払われることとなる解約返戻金の額によって評価する。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
預金・公社債・生命保険契約に関する権利といった金融資産について、相続税の評価方法を問う問題である。どの時点の相場や金額を用いて評価するかという、評価の基準時点が主な論点となる。
正解の根拠
外貨預金を邦貨に換算する際は、原則として、課税時期における取引金融機関の最終の対顧客直物電信買相場(TTB)またはこれに準ずる相場を用いる。肢2はこれを「預入時」の相場としている点が誤りである。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。預金は課税時期現在の預入高に既経過利子(源泉徴収されるべき税額相当額控除後)を加えて評価するのが原則だが、既経過利子の額が少額なものは、課税時期現在の預入高によって評価する。
肢2:不適切。邦貨換算に用いるのは預入時の相場ではなく、課税時期におけるTTBまたはこれに準ずる相場である。
肢3:適切。上場されている利付公社債は、課税時期の最終価格と、利払期が到来していない利息のうち源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額で評価する。
肢4:適切。保険事故がまだ発生していない生命保険契約に関する権利は、原則として、相続開始時に解約するとした場合の解約返戻金の額で評価する。
一言まとめ
金融資産の評価は「課税時期」の価額が基本。外貨預金の換算も、預入時ではなく課税時期のTTBと押さえておく。
一問一答各肢の正誤
○肢1普通預金の価額は、課税時期現在の既経過利子の額が少額なものに限り、課税時期現在の預入高によって評価する。
普通預金のように課税時期現在の既経過利子の額が少額なものは、既経過利子を加えず課税時期現在の預入高によって評価するので、記述は正しい。
×肢2外貨預金の邦貨換算は、原則として、取引金融機関が公表するその外貨預金の預入時における最終の対顧客直物電信買相場(TTB)またはこれに準ずる相場による。
外貨預金の邦貨換算は、預入時ではなく課税時期における取引金融機関の最終の対顧客直物電信買相場(TTB)またはこれに準ずる相場によるので、記述は誤りである。
○肢3金融商品取引所に上場されている利付公社債の価額は、原則として、課税時期の最終価格と課税時期において利払期が到来していない利息のうち源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額によって評価する。
上場されている利付公社債は、課税時期の最終価格と、源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額との合計額によって評価するので、記述は正しい。
○肢4相続開始時において、保険事故がまだ発生していない生命保険契約(解約返戻金等のないものを除く)に関する権利の価額は、原則として、相続開始時においてその契約を解約するとした場合に支払われることとなる解約返戻金の額によって評価する。
保険事故がまだ発生していない生命保険契約に関する権利は、原則として相続開始時に解約するとした場合の解約返戻金の額によって評価するので、記述は正しい。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年9月 問58 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。