タックスプランニング2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問32
所得税における各種所得に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1個人事業主が事業資金で株式を購入し、その配当金を受け取ったことによる所得は、事業所得となる。
- 2給与等の収入金額が850万円を超える給与所得者が23歳未満の扶養親族を有する場合、総所得金額の計算上、給与所得の金額から所得金額調整控除として最大で10万円が控除される。
- 3個人による不動産の貸付が事業的規模で行われている場合、その賃貸収入による所得は、事業所得となる。
- 4会社員が自宅の購入資金として勤務先から無利息で金銭を借り入れたことにより生じた経済的利益は、給与所得となる。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
所得税の各種所得のうち、配当所得・不動産所得・給与所得への区分と、所得金額調整控除の控除額を問う問題である。取引の外形や資金の出所ではなく、所得の性質によって区分する点が問われている。
正解の根拠
所得税では、金銭だけでなく物や権利その他の経済的な利益も収入金額に含まれる。会社員が勤務先から無利息で金銭を借り入れた場合、本来負担すべき利息を免れた経済的利益は、雇用関係に基づいて勤務先から受ける利益であるため、給与所得となる。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:不適切。株式の配当金は、購入資金が事業資金であっても配当所得であり、事業所得にはならない。
肢2:不適切。控除額は、給与等の収入金額(千万円が上限)から850万円を控除した金額の百分の十である(措置法第41条の3の3第1項)。したがって最大額は10万円ではない。
肢3:不適切。不動産の貸付による所得は、事業的規模であっても不動産所得であり、事業所得にはならない。
肢4:適切。無利息貸付による経済的利益は、勤務先から受ける給与等として給与所得となる。
一言まとめ
所得区分は「何から生じた所得か」で決まる。配当は配当所得、不動産の貸付は規模を問わず不動産所得、勤務先からの経済的利益は給与所得と押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1個人事業主が事業資金で株式を購入し、その配当金を受け取ったことによる所得は、事業所得となる。
株式の配当金は、購入資金が事業資金であっても配当所得に区分され、事業所得にはならない。
×肢2給与等の収入金額が850万円を超える給与所得者が23歳未満の扶養親族を有する場合、総所得金額の計算上、給与所得の金額から所得金額調整控除として最大で10万円が控除される。
所得金額調整控除の額は、給与等の収入金額(千万円が上限)から850万円を控除した金額の百分の十であり、最大額は10万円ではない。
×肢3個人による不動産の貸付が事業的規模で行われている場合、その賃貸収入による所得は、事業所得となる。
不動産の貸付による所得は、事業的規模で行われていても不動産所得に区分され、事業所得にはならない。
○肢4会社員が自宅の購入資金として勤務先から無利息で金銭を借り入れたことにより生じた経済的利益は、給与所得となる。
勤務先から無利息で金銭を借り入れたことによる経済的利益は、雇用関係に基づく利益として給与所得の収入金額となる。
関連条文解説で引用
- 措置法第41条の3の3第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問32 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。