タックスプランニング2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問33
所得税における損益通算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地の取得に要した負債の利子に相当する部分の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。
- 2先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
- 3生活の用に供していた自家用車を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。
- 4コンサルティング事業を営むことによる事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
所得税の損益通算の可否を問う問題である。損益通算できる損失は不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の損失に限られ、その中にも通算できない部分がある点が論点となる。
正解の根拠
損益通算の対象となるのは、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の金額の計算上生じた損失であり、これらは他の各種所得の金額から控除できる。コンサルティング事業による事業所得の損失は通常の事業所得の損失であり、通算を制限する特例も無いため、不動産所得の金額と損益通算できる。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:不適切。土地等を取得するために要した負債の利子に相当する部分の損失は、生じなかったものとみなされ、損益通算できない(措置法第41条の4第1項)。
肢2:不適切。先物取引に係る雑所得の損失は、先物取引による事業所得・譲渡所得の金額から控除するものとされる(租税特別措置法施行令第26条の23第1項第3号)。不動産所得とは通算できない。
肢3:不適切。生活に通常必要な資産である自家用車の譲渡による損失は、生じなかったものとみなされ、損益通算できない。
肢4:適切。事業所得の損失は損益通算の対象であり、不動産所得の金額と通算できる。
一言まとめ
損益通算は「不・事・山・譲」の損失に限られ、土地取得の負債利子や生活用資産の損失は除かれると覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地の取得に要した負債の利子に相当する部分の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。
不動産所得の損失のうち土地等を取得するために要した負債の利子に相当する部分は生じなかったものとみなされ、給与所得と損益通算できない。
×肢2先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
先物取引に係る雑所得の損失は先物取引による事業所得・譲渡所得の金額から控除する枠内にとどまり、不動産所得とは損益通算できない。
×肢3生活の用に供していた自家用車を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。
生活に通常必要な資産である自家用車の譲渡による損失は生じなかったものとみなされ、給与所得と損益通算できない。
○肢4コンサルティング事業を営むことによる事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
事業所得の金額の計算上生じた損失は損益通算の対象であり、不動産所得の金額と損益通算することができる。
関連条文解説で引用
- 措置法第41条の4第1項
- 租税特別措置法施行令第26条の23第1項第3号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問33 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。