タックスプランニング2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問35
所得税における配当控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 1内国法人から支払を受ける非上場株式の配当に係る配当所得は、確定申告において総合課税を選択したとしても、配当控除の適用を受けることはできない。
- 2公募株式投資信託の分配金に係る配当所得は、確定申告において総合課税を選択することにより、配当控除の適用を受けることができる。
- 3配当控除の控除額を計算する際の配当所得の金額は、株式等を取得するために要した負債の利子がある場合、配当等の収入金額から当該負債の利子の額を控除した金額である。
- 4配当控除の控除額を計算する際の配当所得の金額は、配当所得の金額が他の所得の金額と損益通算される場合、損益通算する前の配当所得の金額である。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
所得税の配当控除について、適用対象となる配当所得の範囲と、控除額の計算の基礎となる配当所得の金額の求め方を問う問題である。
正解の根拠
配当所得は法人から受ける剰余金の配当等に係る所得であり(所得税法第24条第1項)、株式が上場か非上場かで区別されていない。非上場株式の配当は申告分離課税の対象となる上場株式等の配当等には含まれず、総合課税で確定申告をすれば配当控除の適用を受けられる。したがって「適用を受けることはできない」とする記述は誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。内国法人から受ける非上場株式の配当も、総合課税で申告すれば配当控除の対象となる。
肢2:適切。公募株式投資信託の分配金も、総合課税で申告すれば配当控除を受けられる。適用がないのは申告分離課税を選択した場合である(措置法第8条の4第1項)。
肢3:適切。配当所得の金額は、元本を取得するための負債の利子を収入金額から控除した金額である(所得税法第24条第2項)。
肢4:適切。配当控除額の計算の基礎となる配当所得の金額は、損益通算をする前の金額である。
一言まとめ
配当控除は「総合課税を選択した内国法人からの配当等」が対象で、上場・非上場は問わない。申告分離課税や申告不要を選んだ配当は対象外。
一問一答各肢の正誤
×肢1内国法人から支払を受ける非上場株式の配当に係る配当所得は、確定申告において総合課税を選択したとしても、配当控除の適用を受けることはできない。
非上場株式の配当も法人から受ける剰余金の配当として配当所得に当たり、総合課税で申告すれば配当控除の適用を受けられるので、受けられないとする記述は誤り。
○肢2公募株式投資信託の分配金に係る配当所得は、確定申告において総合課税を選択することにより、配当控除の適用を受けることができる。
公募株式投資信託の収益の分配は上場株式等の配当等に当たり、申告分離課税を選択した場合は配当控除が適用されないが、総合課税を選択すれば配当控除を受けられる。
○肢3配当控除の控除額を計算する際の配当所得の金額は、株式等を取得するために要した負債の利子がある場合、配当等の収入金額から当該負債の利子の額を控除した金額である。
配当所得の金額は、株式その他の元本を取得するために要した負債の利子がある場合、配当等の収入金額からその負債の利子を控除した金額となる。
○肢4配当控除の控除額を計算する際の配当所得の金額は、配当所得の金額が他の所得の金額と損益通算される場合、損益通算する前の配当所得の金額である。
配当控除額の計算の基礎となる配当所得の金額は、他の所得と損益通算される場合であっても、損益通算前の配当所得の金額による。
関連条文解説で引用
- 所得税法第24条第1項
- 措置法第8条の4第1項第2号
- 措置法第8条の4第1項
- 所得税法第24条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問35 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。