相続・事業承継2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問57
取引相場のない株式の相続税評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特定の評価会社の株式には該当しないものとする。
- 1会社規模が小会社である会社の株式で、中心的な同族株主が取得したものの価額は、原則として、類似業種比準方式によって評価する。
- 2会社規模の判定上、従業員数が70人以上の会社は、その総資産価額(帳簿価額によって計算した金額)や取引金額の多寡にかかわらず、大会社となる。
- 3同族株主のいる会社の株式で、同族株主以外の株主が取得したものの価額は、その会社規模にかかわらず、原則として、純資産価額方式によって評価する。
- 4類似業種比準方式における比準要素は、1株当たりの配当金額、1株当たりの売上高および1株当たりの純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)である。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
取引相場のない株式の相続税評価について、会社規模の判定基準、取得者の区分に応じた評価方式(原則的評価と特例的評価)、類似業種比準方式の比準要素を問う問題である。
正解の根拠
会社規模の判定では、まず従業員数を確認し、従業員数が70人以上であれば、総資産価額(帳簿価額)や取引金額の多寡にかかわらず大会社に区分される。従業員数がこれに満たない場合に、総資産価額と従業員数の基準および取引金額の基準によって大会社・中会社・小会社を判定する。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:不適切。小会社の株式を中心的な同族株主が取得した場合の原則は純資産価額方式であり、類似業種比準方式との併用方式も選択できる。類似業種比準方式を原則とするのは大会社である。
肢2:適切。従業員数が70人以上なら無条件に大会社となる。
肢3:不適切。同族株主以外の株主が取得した株式は、会社規模にかかわらず特例的評価である配当還元方式による。
肢4:不適切。比準要素は配当金額・利益金額・純資産価額であり、売上高は含まれない。
一言まとめ
従業員数70人以上は即大会社、同族株主以外は配当還元方式、比準要素は「配当・利益・純資産」とセットで覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1会社規模が小会社である会社の株式で、中心的な同族株主が取得したものの価額は、原則として、類似業種比準方式によって評価する。
小会社の株式を中心的な同族株主が取得した場合は、原則として純資産価額方式で評価し、類似業種比準方式との併用方式も選択できる。類似業種比準方式が原則となるのは大会社である。
○肢2会社規模の判定上、従業員数が70人以上の会社は、その総資産価額(帳簿価額によって計算した金額)や取引金額の多寡にかかわらず、大会社となる。
会社規模の判定では、従業員数が70人以上の会社は総資産価額や取引金額にかかわらず大会社とされるため、記述は正しい。
×肢3同族株主のいる会社の株式で、同族株主以外の株主が取得したものの価額は、その会社規模にかかわらず、原則として、純資産価額方式によって評価する。
同族株主のいる会社で同族株主以外の株主が取得した株式は、会社規模にかかわらず原則として配当還元方式で評価する。純資産価額方式ではない。
×肢4類似業種比準方式における比準要素は、1株当たりの配当金額、1株当たりの売上高および1株当たりの純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)である。
類似業種比準方式の比準要素は、1株当たりの配当金額・利益金額・純資産価額であり、売上高は比準要素に含まれない。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問57 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。