リスク管理2017年10月1日時点の法令に基づく出題です
2018年1月 FP2級学科 問15
契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の保険料の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとし、いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。
- 1被保険者が役員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人がいずれも法人である養老保険の保険料は、その全額を資産に計上する。
- 2被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族である定期保険(無配当保険)の保険料は、その全額を資産に計上する。
- 3被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険の保険料は、その全額を資産に計上する。
- 4被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険の保険料は、保険期間の前半6割相当期間においては、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
法人が契約者となる生命保険の保険料について、保険の種類・被保険者・受取人の組合せごとに、資産計上と損金算入のどちらになるかを問う問題です。「最も不適切なもの」を選びます。
正解の根拠
死亡保険金受取人が被保険者の遺族である定期保険は、保険金が法人に入らない掛け捨てで、役員・従業員全員を対象とする福利厚生の性格を持つため、保険料は全額を損金に算入するのが原則です。肢2は全額を資産に計上するとしており、誤りです。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:養老保険で死亡保険金・満期保険金の受取人がいずれも法人であれば、保険料は貯蓄性のある支出として全額を資産に計上します。正しい記述です。
肢2:上記のとおり、全額損金算入が原則であり、誤りです。
肢3:終身保険で死亡保険金受取人が法人の場合、保険料は全額を資産に計上します。正しい記述です。
肢4:長期平準定期保険は、保険期間の前半6割相当期間において、保険料の2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入できます。正しい記述です。
一言まとめ
法人が受取人で貯蓄性のある保険は資産計上、遺族が受取人の定期保険は損金算入と押さえましょう。
一問一答各肢の正誤
○肢1被保険者が役員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人がいずれも法人である養老保険の保険料は、その全額を資産に計上する。
契約者が法人で、被保険者が役員、死亡保険金・満期保険金の受取人がいずれも法人の養老保険は、保険料が貯蓄性のある支出となるため、全額を資産に計上する処理であり、記述は正しい。
×肢2被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族である定期保険(無配当保険)の保険料は、その全額を資産に計上する。
被保険者が役員・従業員全員で死亡保険金受取人が遺族の定期保険は、掛け捨てで福利厚生の性格を持つため、保険料の全額を損金に算入するのが原則であり、全額資産計上とする記述は誤りである。
○肢3被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険の保険料は、その全額を資産に計上する。
被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人の終身保険は、貯蓄性があり保険金がいずれ必ず法人に入るため、保険料の全額を資産に計上する処理であり、記述は正しい。
○肢4被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険の保険料は、保険期間の前半6割相当期間においては、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入することができる。
長期平準定期保険は、保険期間の前半6割相当期間では保険料の2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入できるため、記述は正しい。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2018年1月 問15 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2017年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。