リスク管理2017年10月1日時点の法令に基づく出題です
2018年5月 FP2級学科 問14
契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとし、いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。
- 1被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険の保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入することができる。
- 2被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険について、保険期間の前半6割相当期間においては、保険料の全額を資産に計上する。
- 3被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険の保険料は、その全額を資産に計上する。
- 4被保険者が役員、入院給付金の受取人が法人である医療保険(10年更新)の入院給付金は、その全額を雑収入に計上する。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
法人が契約者となる生命保険について、保険料や給付金が資産計上、損金算入、雑収入のどれになるかを問う問題である。保険の種類と、被保険者・受取人の組み合わせで処理が決まる。
正解の根拠
長期平準定期保険は、死亡保険金受取人が法人である場合、保険期間の前半6割相当期間は、保険料の2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入するのが基本の処理である。肢2は「保険料の全額を資産に計上する」としており、この処理に反する。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:被保険者が全員、死亡保険金受取人が遺族、満期保険金受取人が法人の養老保険は、保険料の2分の1を資産に計上し、残額を損金に算入できる。適切。
肢2:前半6割相当期間は保険料の2分の1相当額を資産計上し、残額は損金算入となる。全額資産計上は誤り。不適切。
肢3:死亡保険金受取人が法人である終身保険は貯蓄性が高く、保険料の全額が資産計上となる。適切。
肢4:入院給付金の受取人が法人である場合、受け取った給付金は全額が雑収入となる。適切。
一言まとめ
養老保険(満期は法人、死亡は遺族)は2分の1ずつ、長期平準定期保険は前半6割相当期間に2分の1を資産計上、終身保険は全額資産計上と、保険の種類ごとに整理する。
一問一答各肢の正誤
○肢1被保険者が役員・従業員全員、死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険の保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金に算入することができる。
被保険者が全員、死亡保険金受取人が遺族、満期保険金受取人が法人の養老保険は、保険料の2分の1を資産に計上し、残額を損金に算入できる。
×肢2被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険について、保険期間の前半6割相当期間においては、保険料の全額を資産に計上する。
長期平準定期保険の前半6割相当期間は、保険料の2分の1相当額を資産に計上し残額を損金に算入するため、全額を資産計上するとする記述は誤りである。
○肢3被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険の保険料は、その全額を資産に計上する。
死亡保険金受取人が法人である終身保険は貯蓄性が高く、保険料の全額が資産に計上されるため、記述は正しい。
○肢4被保険者が役員、入院給付金の受取人が法人である医療保険(10年更新)の入院給付金は、その全額を雑収入に計上する。
入院給付金の受取人が法人である医療保険では、法人が受け取った給付金は全額が雑収入に計上されるため、記述は正しい。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2018年5月 問14 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2017年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。