タックスプランニング2017年10月1日時点の法令に基づく出題です
2018年5月 FP2級学科 問39
役員と会社間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1役員が会社の所有する社宅に無償で居住している場合の賃貸料に相当する金額については、原則として、役員に対して所得税は課されない。
- 2役員が会社に対して無利息で金銭の貸付けを行った場合の利息に相当する金額については、原則として、役員に対して所得税は課されない。
- 3役員が所有する土地を会社に無償で譲渡した場合には、役員は時価で譲渡したものとして譲渡所得を計算する。
- 4一時金で支払われる役員退職金の損金算入の時期は、原則として、株主総会の決議等によりその額が具体的に確定した日の属する事業年度となる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
役員と会社の間の取引について、役員側の所得税と会社側の法人税の取扱いを問う問題である。経済的利益がどちらの向きに移るかが、判断の軸になる。
正解の根拠
役員が会社の社宅に無償で居住する場合、本来負担すべき賃貸料相当額の経済的利益を会社から受けたことになり、役員給与として所得税の課税対象になる。そのため、所得税は課されないとする肢1が誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:賃貸料相当額は役員給与として課税されるため、不適切。
肢2:役員が会社に無利息で貸し付けても、利息を現実に受け取っていないため、原則として課税されず、適切。
肢3:役員が会社に土地を無償で譲渡しても、時価で譲渡したものとみなして譲渡所得を計算するため、適切。
肢4:一時金の役員退職金は、株主総会の決議等で額が確定した日の属する事業年度に損金算入するのが原則であり、適切。
一言まとめ
会社から役員への無償の利益供与は役員給与として課税され、役員から会社への無利息貸付けは課税されない。役員から会社への無償譲渡は時価譲渡とみなされる。
一問一答各肢の正誤
×肢1役員が会社の所有する社宅に無償で居住している場合の賃貸料に相当する金額については、原則として、役員に対して所得税は課されない。
役員が社宅に無償で居住すると、賃貸料相当額の経済的利益を会社から受けたことになり、役員給与として所得税が課されるため、この記述は誤りである。
○肢2役員が会社に対して無利息で金銭の貸付けを行った場合の利息に相当する金額については、原則として、役員に対して所得税は課されない。
役員が会社に無利息で貸し付けても、利息を現実に受け取っていないため、原則として利息相当額に所得税は課されず、この記述は正しい。
○肢3役員が所有する土地を会社に無償で譲渡した場合には、役員は時価で譲渡したものとして譲渡所得を計算する。
役員が会社に土地を無償で譲渡した場合でも、時価で譲渡したものとみなして譲渡所得を計算するため、この記述は正しい。
○肢4一時金で支払われる役員退職金の損金算入の時期は、原則として、株主総会の決議等によりその額が具体的に確定した日の属する事業年度となる。
一時金で支払う役員退職金は、株主総会の決議等で額が具体的に確定した日の属する事業年度に損金算入するのが原則であり、この記述は正しい。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2018年5月 問39 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2017年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。