リスク管理2020年10月1日時点の法令に基づく出題です
2021年5月 FP2級学科 問15
損害保険による損害賠償等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1失火の責任に関する法律によれば、失火により他人に損害を与えた場合、その失火者に重大な過失がなかったときは、民法第709条(不法行為による損害賠償)の規定が適用される。
- 2個人賠償責任保険では、被保険者が通学のため自転車を走行しているときに歩行者に衝突してケガを負わせたことについて、法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象となる。
- 3施設所有(管理)者賠償責任保険では、被保険者が営む飲食店の店舗の床が清掃時の水で濡れていたことにより滑って転倒した来店客がケガをしたことについて、法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象となる。
- 4生産物賠償責任保険(PL保険)では、被保険者が製造した商品の欠陥が原因で、商品を使用した者がケガをしたことについて、法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象となる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
失火責任法と、損害保険(個人賠償責任保険・施設所有(管理)者賠償責任保険・生産物賠償責任保険)の補償範囲を問う問題です。最も不適切な記述を選びます。
正解の根拠
失火責任法は、失火者に重大な過失がなかったときは、民法の不法行為による損害賠償の規定を適用しないとしています。重大な過失があるときに民法の規定が適用されるため、肢1は関係を逆に述べていて誤りです。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:重大な過失がない失火には民法の不法行為の規定が適用されないため、不適切です。
肢2:個人賠償責任保険は、通学中の自転車事故による法律上の賠償責任も補償対象で、適切です。
肢3:施設所有(管理)者賠償責任保険は、店舗の管理の不備による来店客のケガの賠償責任を補償し、適切です。
肢4:PL保険は、製造した商品の欠陥による賠償責任を補償し、適切です。
一言まとめ
失火責任法は、重大な過失があるときに限り民法が適用されると覚えましょう。失火責任法と各種賠償責任保険の対象範囲を、あわせて整理しておきましょう。
一問一答各肢の正誤
×肢1失火の責任に関する法律によれば、失火により他人に損害を与えた場合、その失火者に重大な過失がなかったときは、民法第709条(不法行為による損害賠償)の規定が適用される。
失火責任法では、失火者に重大な過失がなかったときは民法の不法行為の規定が適用されず、記述は逆になっている。
○肢2個人賠償責任保険では、被保険者が通学のため自転車を走行しているときに歩行者に衝突してケガを負わせたことについて、法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象となる。
個人賠償責任保険は、通学中の自転車事故で歩行者にケガを負わせ、法律上の賠償責任を負った場合も補償する。
○肢3施設所有(管理)者賠償責任保険では、被保険者が営む飲食店の店舗の床が清掃時の水で濡れていたことにより滑って転倒した来店客がケガをしたことについて、法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象となる。
施設所有(管理)者賠償責任保険は、店舗の床が濡れていたことによる来店客のケガの賠償責任を補償する。
○肢4生産物賠償責任保険(PL保険)では、被保険者が製造した商品の欠陥が原因で、商品を使用した者がケガをしたことについて、法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象となる。
PL保険は、製造した商品の欠陥が原因で使用者がケガをした場合の法律上の賠償責任を補償する。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2021年5月 問15 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2020年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。