不動産2020年10月1日時点の法令に基づく出題です
2021年5月 FP2級学科 問45
建築基準法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1建築基準法第42条第2項により道路境界線とみなされる線と道路との間の敷地部分(セットバック部分)は、建蔽率および容積率を算定する際の敷地面積に算入することができない。
- 2建築物の敷地が2つの異なる用途地域にわたる場合、その敷地の全部について、敷地の過半の属する用途地域の建築物の用途に関する規定が適用される。
- 3商業地域、工業地域および工業専用地域においては、地方公共団体の条例で日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)の対象区域として指定することができない。
- 4建築物の敷地が接する前面道路の幅員が12m未満である場合、当該建築物の容積率は、「都市計画で定められた容積率」と「前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得たもの」のいずれか高い方の数値以下でなければならない。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
建築基準法の建蔽率・容積率・用途規制・日影規制に関する記述のうち、誤っているものを選ぶ問題である。特に、前面道路の幅員による容積率の制限をどう読むかが問われている。
正解の根拠
前面道路の幅員が十二メートル未満である場合、容積率は、都市計画で定められた数値以下であることに加えて、建築基準法第52条第2項により、前面道路の幅員のメートルの数値に一定の数値を乗じたもの以下でなければならない。両方を満たす必要があるため、適用される限度は高い方ではなく低い方の数値となる。肢4は「いずれか高い方」としており誤りである。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:セットバック部分は道路とみなされる部分であり、敷地面積に算入できないため適切。
肢2:敷地が二つの用途地域にまたがる場合は、敷地の過半の属する地域の用途規制が全体に適用されるため適切。
肢3:商業地域、工業地域、工業専用地域は日影規制の対象区域に指定できないため適切。
肢4:高い方ではなく低い方の数値以下とする必要があるため不適切。
一言まとめ
前面道路が狭いときの容積率は、都市計画の数値と前面道路の幅員による数値のうち、低い方が上限になると覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1建築基準法第42条第2項により道路境界線とみなされる線と道路との間の敷地部分(セットバック部分)は、建蔽率および容積率を算定する際の敷地面積に算入することができない。
セットバック部分は道路とみなされる部分であり、建蔽率や容積率を算定する際の敷地面積に算入できないため、記述は正しい。
○肢2建築物の敷地が2つの異なる用途地域にわたる場合、その敷地の全部について、敷地の過半の属する用途地域の建築物の用途に関する規定が適用される。
敷地が二つの用途地域にまたがる場合は、敷地の過半の属する用途地域の用途に関する規定が全体に適用されるため、記述は正しい。
○肢3商業地域、工業地域および工業専用地域においては、地方公共団体の条例で日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)の対象区域として指定することができない。
商業地域、工業地域および工業専用地域は日影規制の対象区域として条例で指定することができないため、記述は正しい。
×肢4建築物の敷地が接する前面道路の幅員が12m未満である場合、当該建築物の容積率は、「都市計画で定められた容積率」と「前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得たもの」のいずれか高い方の数値以下でなければならない。
前面道路の幅員による制限は都市計画の数値による制限に加えて課されるため、いずれか高い方ではなく低い方の数値以下となる。
関連条文解説で引用
- 建築基準法第52条第2項
- 建築基準法第52条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2021年5月 問45 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2020年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。