不動産2020年10月1日時点の法令に基づく出題です
2021年5月 FP2級学科 問46
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1区分所有建物のうち、構造上の独立性と利用上の独立性を備えた部分は、区分所有権の目的となる専有部分の対象となり、規約により共用部分とすることはできない。
- 2規約を変更するためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要となる。
- 3区分所有者は、敷地利用権が数人で有する所有権である場合、原則として、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することはできない。
- 4区分所有者以外の専有部分の占有者は、建物またはその敷地もしくは附属施設の使用方法について、区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
建物の区分所有等に関する法律における専有部分と共用部分、規約の変更、分離処分の禁止、占有者の義務を問う問題です。原則と例外の関係に注意して、最も不適切なものを選びます。
正解の根拠
構造上の独立性と利用上の独立性を備えた部分は専有部分となり得ますが、規約によって共用部分とすることができます。区分所有権の目的となる建物の部分からは、規約により共用部分とされたものが除かれています(区分所有法第2条第1項)。肢1は「規約により共用部分とすることはできない」としている点が誤りです。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。規約により共用部分とすることができます。
肢2:適切。規約の変更は、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で行います。
肢3:適切。敷地利用権が数人で有する所有権などである場合、区分所有者は原則として専有部分と敷地利用権を分離して処分できません(区分所有法第22条第1項)。
肢4:適切。占有者は、区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負います(区分所有法第46条第2項)。
一言まとめ
独立性のある部分でも規約で共用部分にできる点が、専有部分の落とし穴です。
一問一答各肢の正誤
×肢1区分所有建物のうち、構造上の独立性と利用上の独立性を備えた部分は、区分所有権の目的となる専有部分の対象となり、規約により共用部分とすることはできない。
構造上・利用上の独立性を備えた部分でも、規約により共用部分とすることができるため、規約で共用部分とすることはできないとする記述は誤りである。
○肢2規約を変更するためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要となる。
規約の変更は、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で行うため、記述は正しい。
○肢3区分所有者は、敷地利用権が数人で有する所有権である場合、原則として、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することはできない。
敷地利用権が数人で有する所有権である場合、区分所有者は原則として専有部分と敷地利用権を分離して処分できないため、記述は正しい。
○肢4区分所有者以外の専有部分の占有者は、建物またはその敷地もしくは附属施設の使用方法について、区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。
占有者は、建物またはその敷地もしくは附属施設の使用方法について、区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負うため、記述は正しい。
関連条文解説で引用
- 区分所有法第2条第1項
- 区分所有法第22条第1項
- 区分所有法第46条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2021年5月 問46 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2020年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。