相続・事業承継2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問56
民法上の遺言に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1遺言は、未成年者であっても、満15歳以上の者で、かつ、遺言をする時にその能力があれば、法定代理人の同意を得ることなく単独ですることができる。
- 2遺言者が自筆証書遺言に添付する財産目録をパソコンで作成する場合、当該目録への署名および押印は不要である。
- 3公正証書遺言を作成する際には、証人2人以上の立会いが必要とされる。
- 4遺言者が法務局における自筆証書遺言書保管制度を利用した場合、その自筆証書遺言について、相続開始後の家庭裁判所の検認手続きは不要である。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
遺言能力、自筆証書遺言の財産目録の方式、公正証書遺言の証人、自筆証書遺言書保管制度と検認の関係を問う問題である。
正解の根拠
自筆証書遺言の財産目録は、自書によらずパソコンで作成することが認められている。しかし、その場合でも目録の各ページに遺言者が署名し、印を押さなければならない。署名・押印を不要とする記述は誤りである。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。満15歳以上の者は、遺言をする時に能力があれば、未成年者でも法定代理人の同意なく単独で遺言をすることができる。
肢2:不適切。パソコンで作成した財産目録にも、各ページへの署名・押印が必要である。
肢3:適切。公正証書によって遺言をするには、証人2人以上の立会いが必要である(民法第969条第1項第1号)。
肢4:適切。遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、家庭裁判所に検認を請求しなければならない(民法第1004条第1項)。ただし、法務局で保管されている自筆証書遺言は検認が不要である。
一言まとめ
検認が不要なのは公正証書遺言と法務局保管の自筆証書遺言。財産目録はパソコン作成可でも署名・押印は必須と覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1遺言は、未成年者であっても、満15歳以上の者で、かつ、遺言をする時にその能力があれば、法定代理人の同意を得ることなく単独ですることができる。
満15歳以上の者は、未成年者であっても遺言をする時に能力があれば、法定代理人の同意なしに単独で遺言をすることができる。
×肢2遺言者が自筆証書遺言に添付する財産目録をパソコンで作成する場合、当該目録への署名および押印は不要である。
自筆証書遺言の財産目録はパソコンで作成できるが、その場合も目録の各ページに遺言者の署名と押印が必要である。
○肢3公正証書遺言を作成する際には、証人2人以上の立会いが必要とされる。
公正証書によって遺言をするには、証人2人以上の立会いがあることが方式として必要とされている。
○肢4遺言者が法務局における自筆証書遺言書保管制度を利用した場合、その自筆証書遺言について、相続開始後の家庭裁判所の検認手続きは不要である。
法務局における自筆証書遺言書保管制度を利用して保管された遺言書については、相続開始後の家庭裁判所の検認は不要である。
関連条文解説で引用
- 民法第969条第1項
- 民法第969条第1項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問56 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。