相続・事業承継2021年10月1日時点の法令に基づく出題です法改正あり
2022年1月 FP2級学科 問57
相続税の課税財産等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1老齢基礎年金の受給権者が死亡し、その者に支給すべき年金給付で、死亡後に支給期の到来する年金を、生計を同じくしていた受給権者の子が受け取った場合、当該年金は相続税の課税対象とならない。
- 2契約者および被保険者を相続人とする生命保険契約の保険料を被相続人が負担していた場合、被相続人が負担していた保険料に対応する生命保険契約に関する権利は、契約者である相続人が相続または遺贈により取得したものとみなされ、相続税の課税対象となる。
- 3被相続人から相続開始前3年以内に暦年課税による贈与により取得した上場株式は、その者が相続や遺贈により財産を取得したかどうかにかかわらず、相続税の課税対象となる。
- 4被相続人から相続時精算課税制度による贈与により取得した現金は、その者が相続や遺贈により財産を取得したかどうかにかかわらず、相続税の課税対象となる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
相続税の課税財産の範囲として、未支給年金、生命保険契約に関する権利、相続開始前の暦年課税による贈与財産、相続時精算課税による贈与財産の扱いを問う問題である。
正解の根拠
相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税による贈与を受けた財産が相続税の課税価格に加算されるのは、その者が相続又は遺贈により財産を取得した場合に限られる。相続や遺贈により財産を取得しなかった者の贈与財産は、加算の対象とならない。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:適切。未支給年金は、生計を同じくしていた遺族が自己の名で請求するものである(国民年金法第19条第1項)。相続財産ではないため、相続税の課税対象とならない。
肢2:適切。被相続人が保険料を負担した生命保険契約に関する権利は、契約者である相続人が相続又は遺贈により取得したものとみなされる。
肢3:不適切。相続や遺贈により財産を取得しなかった者の暦年課税の贈与財産は、加算の対象外である。
肢4:適切。相続時精算課税の適用を受けた財産は、相続等により財産を取得しなかった場合でも、相続により取得したものとみなされる(相続税法第21条の16第1項)。
一言まとめ
暦年課税の贈与加算は「相続等で財産を取得した人」だけ、相続時精算課税は取得の有無を問わず課税対象となる。
関連条文解説で引用
- 国民年金法第19条第1項
- 相続税法第21条の16第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問57 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。