相続・事業承継2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年1月 FP2級学科 問59
Aさんの相続が開始した場合の相続税額の計算における土地の評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1Aさんが、自己が所有する土地の上に自宅を建築して居住していた場合、この土地は自用地として評価する。
- 2Aさんが、自己が所有する土地に建物の所有を目的とする賃借権を設定し、借地人がこの土地の上に自宅を建築して居住していた場合、この土地は貸宅地として評価する。
- 3Aさんの子が、Aさんが所有する土地を使用貸借で借り受け、自宅を建築して居住していた場合、この土地は貸宅地として評価する。
- 4Aさんが、自己が所有する土地の上に店舗用建物を建築し、当該建物を第三者に賃貸していた場合、この土地は貸家建付地として評価する。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
相続税の計算上、宅地をその利用状況に応じて自用地・貸宅地・貸家建付地のいずれで評価するかを問う問題である。親族間の使用貸借の扱いがポイントとなる。
正解の根拠
借地権とは、建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいう(借地借家法第2条第1項第1号)。使用貸借による土地の借受けはこのいずれにも当たらないため、子が自宅を建てていても土地に借地権は生じず、その土地は自用地として評価する。貸宅地として評価するとした記述は誤りである。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:適切。自己所有の土地に自宅を建てて居住している場合は、自用地として評価する。
肢2:適切。建物の所有を目的とする賃借権は借地権である(借地借家法第2条第1項第1号)。借地権が設定された土地は貸宅地として評価する。
肢3:不適切。使用貸借は借地権に当たらないため、自用地として評価する。
肢4:適切。自己所有の土地に建てた建物を第三者に賃貸している場合、その敷地は貸家建付地として評価する。
一言まとめ
親子間の使用貸借は自用地評価。貸宅地は借地権、貸家建付地は貸家の敷地であることが前提と覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1Aさんが、自己が所有する土地の上に自宅を建築して居住していた場合、この土地は自用地として評価する。
自己所有の土地に自宅を建築して居住している場合、その土地には他人の権利が付着していないため自用地として評価する。
○肢2Aさんが、自己が所有する土地に建物の所有を目的とする賃借権を設定し、借地人がこの土地の上に自宅を建築して居住していた場合、この土地は貸宅地として評価する。
建物の所有を目的とする土地の賃借権は借地権であり、借地権が設定され借地人が自宅を建てている土地は貸宅地として評価する。
×肢3Aさんの子が、Aさんが所有する土地を使用貸借で借り受け、自宅を建築して居住していた場合、この土地は貸宅地として評価する。
使用貸借による土地の借受けは地上権でも賃借権でもなく借地権に当たらないため、子が自宅を建てていても自用地として評価する。
○肢4Aさんが、自己が所有する土地の上に店舗用建物を建築し、当該建物を第三者に賃貸していた場合、この土地は貸家建付地として評価する。
自己所有の土地に建築した建物を第三者に賃貸している場合、その敷地は貸家建付地として評価する。
関連条文解説で引用
- 借地借家法第2条第1項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年1月 問59 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。