タックスプランニング2021年10月1日時点の法令に基づく出題です
2022年5月 FP2級学科 問34
所得税における医療費控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、「特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例」は考慮しないものとする。
- 1納税者が自己と生計を一にする配偶者のために支払った医療費の金額は、当該納税者の医療費控除の対象となる。
- 2医師等による診療等を受けるために電車、バス等の公共交通機関を利用した場合に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象となる。
- 3医療費の補塡として受け取った保険金は、その補塡の対象となった医療費の金額を限度として、支払った医療費の金額から差し引かれる。
- 4納税者が自己の風邪の治療のために支払った医薬品の購入費の金額は、医師の処方がない場合、医療費控除の対象とはならない。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
所得税の医療費控除について、対象となる医療費の範囲と、保険金等で補てんされる部分の扱いを問う問題である。特に医薬品の購入費の要件を正確に理解しているかがポイントとなる。
正解の根拠
医療費には、医師又は歯科医師による診療又は治療の対価のほか、治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価が含まれる(所得税法第73条第2項)。医師の処方があることは要件とされていないため、風邪の治療のために購入した医薬品の代金も対象となる。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:適切。自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費を支払った場合も控除の対象となる(所得税法第73条第1項)。
肢2:適切。診療を受けるための公共交通機関の通院費で通常必要なものは対象となる。
肢3:適切。保険金等により補てんされる部分の金額は、支払った医療費の金額から除かれる(所得税法第73条第1項)。
肢4:不適切。処方の有無を問わず、治療に必要な医薬品の購入費は対象となる。
一言まとめ
医薬品は「処方の有無」ではなく「治療又は療養に必要か」で判断する。
一問一答各肢の正誤
○肢1納税者が自己と生計を一にする配偶者のために支払った医療費の金額は、当該納税者の医療費控除の対象となる。
医療費控除は、居住者が自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費を支払った場合に適用されるため、配偶者のために支払った医療費も対象となる。
○肢2医師等による診療等を受けるために電車、バス等の公共交通機関を利用した場合に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象となる。
通院のための電車・バス等の公共交通機関の交通費で通常必要なものは、診療を受けるために直接必要な費用として医療費控除の対象となる。
○肢3医療費の補塡として受け取った保険金は、その補塡の対象となった医療費の金額を限度として、支払った医療費の金額から差し引かれる。
医療費控除の対象となる医療費の金額からは、保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額が除かれる。
×肢4納税者が自己の風邪の治療のために支払った医薬品の購入費の金額は、医師の処方がない場合、医療費控除の対象とはならない。
医療費には治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価が含まれ、医師の処方の有無は要件とされていないため、風邪の治療のための市販薬の購入費も対象となる。
関連条文解説で引用
- 所得税法第73条第1項
- 所得税法第73条第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2022年5月 問34 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2021年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。