不動産2022年10月1日時点の法令に基づく出題です
2023年5月 FP2級学科 問48
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1相続(限定承認に係るものを除く)により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の日は、被相続人の取得時期が引き継がれる。
- 2土地の譲渡に係る所得が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)30.63%、住民税9%の税率で課税される。
- 3土地の譲渡に係る所得については、その土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が5年以下の場合、短期譲渡所得に区分される。
- 4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
土地の譲渡所得について、所有期間の判定、長期・短期の区分と税率、譲渡費用の範囲を問う問題である。
正解の根拠
措置法第32条第1項は、その年1月1日において所有期間が5年以下である土地等の譲渡による譲渡所得について、課税短期譲渡所得金額の100分の30に相当する所得税を課すと定めている。所得税(復興特別所得税を含む)30.63%・住民税9%は、この短期譲渡所得に適用される税率である。これを長期譲渡所得の税率とする肢2は誤りである。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。相続(限定承認に係るものを除く)により取得した資産を譲渡した場合、相続人が引き続き所有していたものとみなされる(所得税法第60条第1項)。そのため、取得の日は被相続人の取得時期を引き継ぐ。
肢2:不適切。30.63%・9%は短期譲渡所得の税率であり、長期譲渡所得にはこれより低い税率が適用される。
肢3:適切。その年1月1日における所有期間が5年以下の土地等の譲渡は、短期譲渡所得として分離課税される(措置法第32条第1項)。
肢4:適切。所得税法第33条第3項により、譲渡所得の金額は総収入金額から取得費と資産の譲渡に要した費用を控除して計算する。仲介手数料は譲渡費用に含まれる。
一言まとめ
「1月1日時点で所有期間5年以下は短期(30.63%・9%)」と区分と税率をセットで押さえる。
一問一答各肢の正誤
○肢1相続(限定承認に係るものを除く)により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の日は、被相続人の取得時期が引き継がれる。
相続(限定承認に係るものを除く)により取得した資産を譲渡した場合、相続人が引き続き所有していたものとみなされるため、取得の日は被相続人の取得時期を引き継ぐ。
×肢2土地の譲渡に係る所得が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)30.63%、住民税9%の税率で課税される。
所得税(復興特別所得税を含む)30.63%・住民税9%は短期譲渡所得に適用される税率であり、長期譲渡所得にはこれより低い税率が適用される。
○肢3土地の譲渡に係る所得については、その土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が5年以下の場合、短期譲渡所得に区分される。
その年1月1日において所有期間が5年以下である土地等の譲渡による所得は、短期譲渡所得として他の所得と区分して課税される。
○肢4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
譲渡所得の金額は総収入金額から取得費と資産の譲渡に要した費用を控除して計算し、譲渡のための仲介手数料は譲渡費用に含まれる。
関連条文解説で引用
- 所得税法第60条第1項
- 所得税法第60条第1項第1号
- 措置法第32条第1項
- 所得税法第33条第3項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年5月 問48 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。