タックスプランニング2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年1月 FP2級学科 問31
所得税の基本的な仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1所得税では、納税者が申告した所得金額に基づき、納付すべき税額を税務署長が決定する賦課課税方式が採用されている。
- 2所得税の課税対象は国内において生じた所得のみであり、国外において生じた所得が課税対象となることはない。
- 3所得税における居住者とは、国内に住所を有し、または現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいう。
- 4所得税額の計算において課税総所得金額に乗じる税率には、課税総所得金額が大きくなるにつれて段階的に税率が高くなる超過累進税率が採用されており、その最高税率は30%である。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
所得税の基本的な仕組みとして、税額の確定方式、課税対象となる所得の範囲、居住者の定義、税率の構造を問う問題である。いずれも基礎的な論点である。
正解の根拠
所得税法第2条第1項第3号は、居住者を「国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人」と定めている。肢3はこの定義どおりの記述であり、適切である。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。所得税は、納税者が自ら所得と税額を計算して申告し納付する申告納税方式を採用している。税務署長が税額を決定する賦課課税方式ではない。
肢2:不適切。居住者が外国所得税を納付する場合には、国外所得金額に対応する控除限度額を限度として、その外国所得税の額を所得税の額から控除する外国税額控除が設けられている(所得税法第95条第1項)。国外で生じた所得も所得税の課税対象となる。
肢3:適切。所得税法第2条第1項第3号の居住者の定義と一致する。
肢4:不適切。課税総所得金額が大きくなるにつれて段階的に税率が高くなる超過累進税率が採用されている点は正しいが、最高税率は30%ではなく、それより高い税率が定められている。
一言まとめ
居住者は「国内の住所」か「引き続いて1年以上の居所」のどちらかで判定する。所得税は申告納税方式で、国外で生じた所得も課税対象になり得ると押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1所得税では、納税者が申告した所得金額に基づき、納付すべき税額を税務署長が決定する賦課課税方式が採用されている。
所得税は、納税者が自ら所得と税額を計算して申告し納付する申告納税方式であり、税務署長が税額を決定する賦課課税方式ではない。
×肢2所得税の課税対象は国内において生じた所得のみであり、国外において生じた所得が課税対象となることはない。
居住者が外国所得税を納付する場合に、国外所得金額に対応する控除限度額を限度として所得税の額から控除する外国税額控除があり、国外で生じた所得も課税対象となる。
○肢3所得税における居住者とは、国内に住所を有し、または現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいう。
居住者とは、国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人をいい、記述は定義どおりである。
×肢4所得税額の計算において課税総所得金額に乗じる税率には、課税総所得金額が大きくなるにつれて段階的に税率が高くなる超過累進税率が採用されており、その最高税率は30%である。
超過累進税率が採用されている点は正しいが、最高税率は30%ではなく、それより高い税率が定められている。
関連条文解説で引用
- 所得税法第95条第1項
- 所得税法第2条第1項第3号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年1月 問31 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。