タックスプランニング2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2024年9月 FP2級学科 問37
法人税の損金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1法人が減価償却費として損金経理した金額は、その金額の多寡にかかわらず、その全額を損金の額に算入することができる。
- 2法人が特定公益増進法人に支出した寄附金は、その金額の多寡にかかわらず、その全額を損金の額に算入することができる。
- 3法人が会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用を支出した場合は、その全額を損金の額に算入することができる。
- 4法人が納付した法人税の本税および法人住民税の本税は、その全額を損金の額に算入することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
減価償却費、寄附金、会議費、法人税・住民税の本税について、全額を損金の額に算入できるかを問う問題である。
正解の根拠
会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用は、交際費等から除かれる費用として政令に掲げられている(租税特別措置法施行令第37条の5第2項第2号)。通常要する会議費は交際費等の損金不算入の対象とならず、全額を損金の額に算入できる。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:減価償却費は、損金経理した金額のうち償却限度額に達するまでの金額が損金算入され、超える部分は損金不算入。不適切。
肢2:特定公益増進法人に対する寄附金は、政令で定める計算額までに限り寄附金の額の合計額に算入しない扱いである(法人税法第37条第4項)。超える部分は一般の寄附金の限度額計算の対象となる(法人税法第37条第1項)。不適切。
肢3:通常要する会議費は交際費等から除かれ、全額損金算入できる。適切。
肢4:法人税の本税は一定のものを除き損金不算入である(法人税法第38条第1項)。道府県民税及び市町村民税も損金不算入である(法人税法第38条第2項第2号)。不適切。
一言まとめ
全額損金にできるのは通常要する会議費であり、減価償却費と寄附金には限度額があり、法人税・住民税の本税は損金不算入と覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1法人が減価償却費として損金経理した金額は、その金額の多寡にかかわらず、その全額を損金の額に算入することができる。
減価償却費は損金経理した金額のうち償却限度額に達するまでの金額が損金算入され、限度額を超える部分は損金不算入となるため、全額とはいえない。
×肢2法人が特定公益増進法人に支出した寄附金は、その金額の多寡にかかわらず、その全額を損金の額に算入することができる。
特定公益増進法人に対する寄附金は政令で定める計算額を超えない部分に限り寄附金の合計額に算入しない扱いで、超える部分は一般の寄附金の損金算入限度額の対象となるため、全額損金算入とはならない。
○肢3法人が会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用を支出した場合は、その全額を損金の額に算入することができる。
会議に関連して茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用は交際費等から除かれる費用であり、全額を損金の額に算入できる。
×肢4法人が納付した法人税の本税および法人住民税の本税は、その全額を損金の額に算入することができる。
法人税の本税は一定のものを除き損金の額に算入せず、道府県民税及び市町村民税も損金の額に算入しないため、全額損金算入はできない。
関連条文解説で引用
- 法人税法第37条第4項
- 法人税法第37条第1項
- 租税特別措置法施行令第37条の5第2項
- 租税特別措置法施行令第37条の5第2項第2号
- 法人税法第38条第1項
- 法人税法第38条第2項第2号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年9月 問37 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。