不動産2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2024年9月 FP2級学科 問48
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1相続により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の日は、相続人が当該相続を登記原因として所有権移転登記をした日である。
- 2譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができる。
- 3土地の譲渡に係る所得が短期譲渡所得に区分される場合、課税短期譲渡所得金額に対して、所得税(復興特別所得税を含む)30.63%、住民税9%の税率により課税される。
- 4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得について、所有期間の判定、取得費、短期譲渡所得の税率、譲渡費用の範囲を問う問題である。いずれも譲渡所得の金額と税額を計算する際の基本となる論点である。
正解の根拠
所有期間とは、譲渡した土地等をその取得をした日の翌日から引き続き所有していた期間をいう(措置法第31条第2項)。相続により取得した土地は、相続人が被相続人の取得の日を引き継いで判定するため、相続を登記原因として所有権移転登記をした日を取得の日とする肢1の記述は誤りである。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。取得の日は被相続人の取得の日を引き継ぎ、相続登記の日ではない。
肢2:適切。取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができる。
肢3:適切。短期譲渡所得には課税短期譲渡所得金額の百分の三十に相当する所得税が課される(措置法第32条第1項)。復興特別所得税を含めると所得税30.63%、これに住民税9%が加わる。
肢4:適切。譲渡所得の金額は、総収入金額から取得費及び譲渡に要した費用の額を控除して計算する(所得税法第33条第3項)。仲介手数料は譲渡に要した費用に含まれる。
一言まとめ
相続で取得した土地の所有期間は、相続登記の日ではなく被相続人の取得の日から通算して判定する、と押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1相続により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の日は、相続人が当該相続を登記原因として所有権移転登記をした日である。
所有期間は取得をした日の翌日から引き続き所有していた期間であり、相続により取得した土地は被相続人の取得の日を引き継ぐため、相続登記の日を取得の日とするのは誤り。
○肢2譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができる。
取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を概算の取得費とすることができる。
○肢3土地の譲渡に係る所得が短期譲渡所得に区分される場合、課税短期譲渡所得金額に対して、所得税(復興特別所得税を含む)30.63%、住民税9%の税率により課税される。
短期譲渡所得には課税短期譲渡所得金額の百分の三十の所得税が課され、復興特別所得税を含めると所得税30.63%、住民税9%となる。
○肢4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
譲渡所得の金額は総収入金額から取得費及び譲渡に要した費用の額を控除して計算し、仲介手数料は譲渡に要した費用に含まれる。
関連条文解説で引用
- 措置法第31条第2項
- 措置法第32条第1項
- 所得税法第33条第3項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年9月 問48 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。