タックスプランニング2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問38
法人税における減価償却に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、当期とは2024年4月1日から2025年3月31日までの事業年度であるものとする。
- 1法人が減価償却費を損金の額に算入するにあたっては、確定した決算において償却費として損金経理することが要件とされている。
- 2法人が2016年4月1日以後に取得した建物、建物附属設備および構築物については、「減価償却資産の償却方法の届出書」の提出の有無にかかわらず、定額法を選択することはできず、定率法しか認められない。
- 3当期に取得価額が10万円未満の減価償却資産を取得して事業の用に供した場合、その使用可能期間の長短にかかわらず、原則として、当期においてその取得価額の全額を損金経理により損金の額に算入することができる。
- 4当期に取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産を取得して事業の用に供した場合、原則として、当期以後3年間にわたってその取得価額の3分の1相当額を損金経理により損金の額に算入することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
法人税における減価償却の基本ルールとして、損金経理要件、建物等の償却方法、少額の減価償却資産および一括償却資産の取扱いを問う問題である。
正解の根拠
2016年4月1日以後に取得した建物附属設備および構築物の償却方法は定額法に限られ、建物も定額法のみが認められる。定率法は選択できない。届出書の提出の有無にかかわらず定額法となるのであり、記述は定額法と定率法が逆になっている。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。償却費は確定した決算で損金経理した金額が償却限度額の範囲で損金算入されるため、損金経理が要件である。
肢2:不適切。上記のとおり定額法のみである。
肢3:適切。取得価額が10万円未満のもの(主要な事業以外の貸付けの用に供したものを除く)は、使用可能期間の長短を問わず、損金経理により全額を損金算入できる(法人税法施行令第133条第1項)。
肢4:適切。10万円以上20万円未満の資産は、一括償却資産として3年間で3分の1ずつ損金算入できる。
一言まとめ
建物・建物附属設備・構築物は「定額法のみ」。少額資産は10万円未満で即時損金、20万円未満で3年均等と覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1法人が減価償却費を損金の額に算入するにあたっては、確定した決算において償却費として損金経理することが要件とされている。
減価償却費は、確定した決算において償却費として損金経理した金額のうち償却限度額に達するまでの金額が損金算入されるため、損金経理が要件となる。
×肢2法人が2016年4月1日以後に取得した建物、建物附属設備および構築物については、「減価償却資産の償却方法の届出書」の提出の有無にかかわらず、定額法を選択することはできず、定率法しか認められない。
2016年4月1日以後に取得した建物附属設備および構築物の償却方法は定額法に限られ、建物も定額法のみであるから、定率法しか認められないとする記述は逆である。
○肢3当期に取得価額が10万円未満の減価償却資産を取得して事業の用に供した場合、その使用可能期間の長短にかかわらず、原則として、当期においてその取得価額の全額を損金経理により損金の額に算入することができる。
取得価額が10万円未満の減価償却資産は、主要な事業として行われるもの以外の貸付けの用に供したものを除き、使用可能期間の長短を問わず、損金経理により全額を事業供用年度の損金とできる。
○肢4当期に取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産を取得して事業の用に供した場合、原則として、当期以後3年間にわたってその取得価額の3分の1相当額を損金経理により損金の額に算入することができる。
取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産は、一括償却資産として取得価額の3分の1ずつを3年間で損金経理により損金算入する方法を選択できる。
関連条文解説で引用
- 法人税法施行令第133条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問38 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。