タックスプランニング2017年4月1日時点の法令に基づく出題です
2017年9月 FP2級学科 問39
会社と役員間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1役員が会社に対して無利息で金銭の貸付けを行った場合の利息に相当する金額について、原則として役員に対して所得税は課されない。
- 2役員が会社の所有する社宅に無償で居住している場合の賃貸料に相当する金額について、原則として役員に対して所得税は課されない。
- 3会社が役員の所有する土地を適正な時価よりも低い価額で取得した場合、その適正な時価と実際に支払った対価との差額は、その会社の受贈益になる。
- 4役員が会社の所有する建物を適正な時価よりも低い価額で譲り受けた場合、その適正な時価と譲渡価額との差額は、役員の給与として取り扱われる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
会社と役員との間の取引について、役員個人の所得税と会社の法人税でどのように扱われるかを問う問題です。無利息の貸付け、社宅の無償提供、時価より低い価額での売買という典型的な場面を、「最も不適切なもの」を選ぶ形で整理します。
正解の根拠
役員が会社の社宅に無償で居住している場合、役員は本来負担すべき賃貸料相当額を会社から経済的利益として受けたことになり、その相当額は原則として役員の給与として所得税の課税対象になります。「所得税は課されない」とする肢2の記述は誤りです。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:役員が会社に無利息で貸し付けても、役員は利息を受け取っていないので収入が生じず、原則として所得税は課されません。適切です。
肢2:賃貸料相当額は給与として課税されるのが原則であり、不適切です。
肢3:会社が時価より低い価額で土地を取得すると、時価と対価の差額分だけ会社に利益が生じ、受贈益になります。適切です。
肢4:役員が時価より低い価額で建物を譲り受けると、差額は会社から受けた経済的利益として給与扱いになります。適切です。
一言まとめ
会社から役員へ利益が移る取引は給与、役員から会社へ利益が移る取引は会社の受贈益と、利益の向きで整理しましょう。
一問一答各肢の正誤
○肢1役員が会社に対して無利息で金銭の貸付けを行った場合の利息に相当する金額について、原則として役員に対して所得税は課されない。
役員が会社に無利息で貸し付けても、役員は利息を受け取っておらず収入が生じないため、原則として所得税は課されない。
×肢2役員が会社の所有する社宅に無償で居住している場合の賃貸料に相当する金額について、原則として役員に対して所得税は課されない。
社宅に無償で居住する役員は賃貸料相当額の経済的利益を受けており、その額は原則として給与として所得税の課税対象になる。
○肢3会社が役員の所有する土地を適正な時価よりも低い価額で取得した場合、その適正な時価と実際に支払った対価との差額は、その会社の受贈益になる。
会社が役員から時価より低い価額で土地を取得すれば、時価と対価の差額は会社の受贈益になる。
○肢4役員が会社の所有する建物を適正な時価よりも低い価額で譲り受けた場合、その適正な時価と譲渡価額との差額は、役員の給与として取り扱われる。
役員が会社から時価より低い価額で建物を譲り受けた場合、時価と譲渡価額の差額は役員の給与として取り扱われる。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2017年9月 問39 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2017年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。