リスク管理2022年10月1日時点の法令に基づく出題です
2023年5月 FP2級学科 問18
個人を契約者(=保険料負担者)および被保険者とする損害保険等の税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1病気で入院したことにより契約者が所得補償保険から受け取る保険金は、所得税の課税対象となる。
- 2水災で家財に損害が生じたことにより契約者が火災保険から受け取る保険金は、その保険金で新たに同等の家財を購入しない場合、所得税の課税対象となる。
- 3契約者が被保険自動車の運転中の交通事故により死亡し、契約者の配偶者が自動車保険の搭乗者傷害保険から受け取る死亡保険金は、相続税の課税対象となる。
- 4自宅建物が全焼したことにより契約者が火災保険から受け取る保険金の額が、当該建物の時価額より多い場合、保険金の額と当該建物の時価額との差額が所得税の課税対象となる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
個人が契約者(=保険料負担者)および被保険者となる損害保険等の保険金について、所得税が非課税となるのか、相続税の課税対象となるのかを区別する問題である。
正解の根拠
相続税法第3条第1項第1号は、損害保険契約の保険金のうち偶然な事故に基因する死亡に伴い支払われるものを取得した場合、被相続人が負担した保険料に対応する部分を相続又は遺贈により取得したものとみなすと定めている。取得した者が相続人であれば相続により取得したものとみなされる(相続税法第3条第1項)。搭乗者傷害保険の死亡保険金は交通事故による死亡に伴い支払われ、保険料は死亡した契約者が負担しているため、配偶者が受け取る死亡保険金は相続税の課税対象となる。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:所得補償保険の保険金は疾病に基因する保険金として非課税であり、不適切。
肢2:家財の損害に対する火災保険の保険金は非課税で、買い直しの有無は関係しないため、不適切。
肢3:偶然な事故による死亡に伴う損害保険の保険金はみなし相続財産となるため、適切。
肢4:建物の損害に対する火災保険の保険金は、時価額を上回っても非課税であり、不適切。
一言まとめ
ケガ・病気・物の損害に対する保険金は非課税、偶然な事故による死亡に伴う保険金は相続税と区別する。
一問一答各肢の正誤
×肢1病気で入院したことにより契約者が所得補償保険から受け取る保険金は、所得税の課税対象となる。
病気による入院で就業できないことに対して所得補償保険から受け取る保険金は、身体の傷害や疾病に基因する保険金であり、所得税は非課税である。
×肢2水災で家財に損害が生じたことにより契約者が火災保険から受け取る保険金は、その保険金で新たに同等の家財を購入しない場合、所得税の課税対象となる。
水災による家財の損害に対して火災保険から受け取る保険金は非課税であり、同等の家財を購入するかどうかで課税関係は変わらない。
○肢3契約者が被保険自動車の運転中の交通事故により死亡し、契約者の配偶者が自動車保険の搭乗者傷害保険から受け取る死亡保険金は、相続税の課税対象となる。
損害保険契約の保険金のうち偶然な事故に基因する死亡に伴い支払われるものは、被相続人が負担した保険料に対応する部分が、相続人である配偶者について相続により取得したものとみなされ、相続税の課税対象となる。
×肢4自宅建物が全焼したことにより契約者が火災保険から受け取る保険金の額が、当該建物の時価額より多い場合、保険金の額と当該建物の時価額との差額が所得税の課税対象となる。
建物の損害に対して火災保険から受け取る保険金は、その額が建物の時価額より多い場合でも所得税は非課税であり、差額が課税されることはない。
関連条文解説で引用
- 相続税法第3条第1項第1号
- 相続税法第3条第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年5月 問18 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2022年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。