タックスプランニング2025年4月1日時点の法令に基づく出題です
2026年5月公表分(CBT) FP2級学科 問35
所得税における住宅借入金等特別控除(以下、「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要な要件等はすべて満たしているものとする。
- 1住宅ローン控除の適用を受けている者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の返済期間が最初に返済した月から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
- 2住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤に伴う転居等のやむを得ない事由により、住宅を居住の用に供しなくなった場合に、翌年以降に再び当該住宅を居住の用に供したときは、原則として、再入居した年以後の控除期間内について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
- 3年末調整の対象となる給与所得者であっても、住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、一定の書類を添付した確定申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
- 4住宅ローン控除の控除額が所得税額から控除しきれない場合、その残額が、一定額を限度として翌年度分の住民税額から控除される。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
住宅ローン控除の償還期間要件、転勤後の再入居、初年度の確定申告、住民税からの控除を問う問題である。
正解の根拠
対象となる借入金は、償還期間10年以上の割賦償還の方法により返済するものに限られる(措置法第41条第1項第1号)。繰上げ返済で最初の返済月から10年未満で完済することとなれば要件を欠き、残りの控除期間も控除を受けられない。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。償還期間の要件を欠くため、以後は控除を受けられない。
肢2:適切。転任の命令に伴う転居等で居住しなくなった後に再入居した場合、再居住した年以後の各年は適用年とみなされる(措置法第41条第28項)。事前の届出書の提出等が要件である(措置法第41条第29項)。
肢3:適切。初年度は明細書等を添付した確定申告書の提出が必要である(措置法第41条第36項)。年末調整による控除は翌年分以後に限られる(措置法第41条の2の2第1項)。
肢4:適切。控除しきれない残額は、一定額を限度に翌年度分の住民税額から控除される。
一言まとめ
「償還期間10年以上」は繰上げ返済後も必要で、10年未満に短縮すると控除は打ち切られる。
一問一答各肢の正誤
×肢1住宅ローン控除の適用を受けている者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の返済期間が最初に返済した月から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
控除対象の借入金は償還期間10年以上の割賦償還によるものに限られ、繰上げ返済で最初の返済月から10年未満となれば要件を欠き、残りの期間も控除を受けられない。
○肢2住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤に伴う転居等のやむを得ない事由により、住宅を居住の用に供しなくなった場合に、翌年以降に再び当該住宅を居住の用に供したときは、原則として、再入居した年以後の控除期間内について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
転任命令に伴う転居等のやむを得ない事由で居住しなくなった後に再入居した場合、届出等を要件に、再居住した年以後の各年が適用年とみなされる。
○肢3年末調整の対象となる給与所得者であっても、住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、一定の書類を添付した確定申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
控除は確定申告書に控除の記載と明細書等の添付がある場合に限り適用され、年末調整による控除は翌年分以後に認められるため、初年度は確定申告が必要である。
○肢4住宅ローン控除の控除額が所得税額から控除しきれない場合、その残額が、一定額を限度として翌年度分の住民税額から控除される。
所得税額から控除しきれない残額は、一定額を限度として翌年度分の住民税額から控除される仕組みがあり、記述は正しい。
関連条文解説で引用
- 措置法第41条第1項第1号
- 措置法第41条第28項
- 措置法第41条第29項
- 措置法第41条第36項
- 措置法第41条の2の2第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2026年5月公表分) 問35 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2025年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。